今回は、室内やベランダで野菜や観葉植物がうまく育たない時におすすめの植物育成用LEDライトについて紹介します。
- 日当たりが良くなくても野菜は育てられるの?
- 植物が上手く育たないのは光のせい?
- どのようなLEDを選べばいいかわからない
このような疑問や要望がある方は、ぜひ最後までお読みください。
どんな時に植物育成用LEDが必要?
植物を育てるときに一番簡単な方法は、太陽の光で育てることです。
しかし、どうしても日当たりが悪い部屋やベランダで育てたい場合もあります。
そのような時には、植物栽培用のLEDを使用することで、太陽の光の代わりに使ったり、あるいは不足した光を補って栽培することができます。
結論としては「日当たりが悪い場所で植物を育てる場合」には、このような植物育成用LEDを使用することをおすすめします。
おすすめの植物育成用LEDの紹介
今回紹介する植物育成用LEDは赤色と青色のミックスしたタイプになります。
インターネット通販で3,000円程度で購入することができます。
下の写真のように、赤と青のLEDライトが付いています。
もちろんこれ以外でも、白色や黄色っぽい自然光に近い色のLEDでも問題ありません。
アームの部分は自由に動かすことができるので、いろいろな角度から植物に光を当てることができます。
このように棒状ではなく、四角い箱型のタイプのLEDもあります。
箱型のものは棒状のものと比べ光の向きの調節が難しいので、棒状のLEDのほうが使いやすいと思います。
但し、一度に広い面積を照らしたい場合には、箱型のLEDがおすすめです。
その他、商品の詳細としては、電源コードとUSB、コントロールユニットが付属しています。
コントロールユニットは、電源のオン/オフの他に、タイマー機能も付いており、3時間、9時間、12時間に設定が出来るようになっています。
ただ、このタイマーはそれほど正確なものではないので段々と時間がずれてきます。
月に一回程度は、タイマーを入れ直すことをおすすめします。
さらにLEDの色を、青色のみ、赤色のみ、赤と青の両方と3種類に切り替えることも可能で、光の強さの調整機能も付いています。
アームの付け根はクリップ状になっており、机や柱などに簡単に固定できます。
また、LEDの部分をクルクル回すことで、いろいろな方向を照らすこともできます。
光の強さの測定
それでは、このLEDの光が、本当に植物の栽培に十分なのかどうかを調べてみましょう。
光の強さを測定するために、照度計を用意しました。
安い商品なので、精度はあまり高くないですが、およその値は把握できるので、これを使用してルクス(lux)を測定します。
また、比較のためにLED付き栽培装置や室内灯、太陽の光も測定します。
LEDオンの状態で測定
今回は、サボテンを使用して実験してみます。
下の写真のように、まず3本のLEDを照射した状態で光の強さを測定してみます。
照度計で測定してみるとおよそ7,000luxという数値が出ました。
7,000luxの光であれば、観葉植物や野菜が光合成できる範囲になりますが、光合成が最も活発にできる光の明るさではありません。
LEDオフの状態で測定
今度はLEDの電源をオフの状態で光の強さを測定してみます。
この状態でサボテンに当たっている光は、室内灯の光のみになりますが、大体600~700luxとうい数値になりました。
つまり、このLEDを付けることによって、部屋の電気だけの時よりも10倍近い数値の光を植物に照射できることになります。
窓際の光の数値を測定
次に、窓際の光の数値を測定してみます。
窓際で植物を育てている場所で、照度計を使って測定しました。
直射日光が当たらない時間帯ではありましたが、およそ1,700luxという数値になりました。
部屋の中よりは光の量は多いですが、直射日光が当たらない時間帯では、やはりLEDよりも明るさは弱いという結果になりました。
光源と対象の距離による影響
光の強さは、光源と対象の距離によって影響を受けます。
例えば、同じLEDの光でも、先ほどよりもかなり光源に近づけて測定してみると、8,000~9,000luxという数値になります。
今度は反対に、光源から20~30cm距離を離して測定すると、光の強さはおよそ3,000luxという数値になります。
つまり、LEDを植物からどのくらいの距離に設置するかによって、植物が受け取る光の強さも変化するということです。
ではどれくらいの距離が植物の成長によって一番いいのでしょうか?
それは、植物の種類や生産段階によって変わります。
大まかな傾向として、観葉植物は弱い光でも大丈夫ですが、野菜の場合は強い光のほうがいいです。
また、光源の距離が近ければ近いほど、光の当たる範囲が狭くなるため、最適なLEDの設置には、光を当てたい植物の数も関係してきます。
例えば、LEDの光源ギリギリまで近づけて測定すると、およそ16klux(16,000lux)という数値になります。
この数値は、観葉植物が光合成できる最大限の光の強さとなっており、これ以上の光を与えても観葉植物にとっては、あまり効果がありません。
観葉植物と野菜の光補償点と光飽和点は、下の表の通りです。
野菜に最大値の光合成をさせるためには、このLEDでは不十分だということがわかります。
ちなみに太陽光は65~100klux(65,000~100,000lux)くらいと言われています。
LEDだけでは不十分とはいえ、どうしても日当たりが悪い部屋やベランダで育てたい場合、あまり天気が良くない場合などは、LEDで光を補って光合成を促進させることは可能です。
LED付きの水耕栽培装置の光の測定
今度は、市販の水耕栽培用の装置の光の量を測定してみます。
この装置の下に液肥を入れ、主にレタスなどの葉物野菜を育てる装置です。
実際にこれと同じものを使って野菜を育てたことがある人もいるかと思います。
この装置の天井の部分にLEDが付属しています。
これがどの程度の光の強さなのかを測定してみましょう。
まず赤いほうの水耕栽培装置の光の量を測定してみると、およそ8,000luxという数値でした。
ただレタスが成長すると、葉の部分はもっと高い位置になるので、中間の高さの光も測定します。
栽培装置の真ん中あたりの光の強さは、およそ20klux(20,000lux)でした。
葉物野菜を育てるには十分な光の強さだと思います。
今度は白いほうの水耕栽培装置の光の強さを測定します。
こちらはおよそ2,500luxという数値でした。
先ほどの装置よりも光が弱めだということがわかります。
中間のパーツを取り外して、光源に近い距離で測定するとおよそ8,000luxという数値になりました。
野菜を育てるには少し光が弱いかもしれません。
撮影用の照明の光の強さを測定
さらに比較対象として、YouTubeの撮影に使用している照明の光の強さも測定してみましょう。
光の強さをマックスに調整して測定してみます。
少し距離を離して測定してみると、およそ40klux(40,000lux)という数値になりました。
今度は至近距離で測定してみると、およそ70klux(70,000lux)という数値でした。
この数値は、太陽光と同じくらいの光の強さになります。
室内やベランダで野菜や観葉植物がうまく育たない時におすすめの植物育成用LEDライトについてのまとめ
今回は、室内やベランダで野菜や観葉植物がうまく育たない時におすすめの植物育成用LEDライトについて紹介ました。
比較対象として様々な条件で光の強さも測定しましたが、今回紹介したインターネット通販で簡単に購入できるLEDは、費用も安く性能も文句なしで、尚且つ1年以上実際に使用してみて問題がなかったのでとてもおすすめです。
光の色についてですが、よほど特殊な環境ではない限り、基本的には赤と青のミックスを使用するのがおすすめです。
最近は、黄色っぽい自然色のLEDも販売されており、その色でも問題ありません。
光には波長というものがあり、もし色選びで迷ったら自然色のものをおすすめします。
LEDだけを使った植物の栽培も可能ですし、窓際で育てながらLEDで足りない光を補充するような使い方も可能です。
但し、24時間LEDの光を当てっぱなしにしてしまうと、植物に問題が発生するかもしれないので、タイマーなどを設定して、自然の日の出と日没に合わせるのがおすすめです。
室内や窓際で植物を育てていて、あまり上手く育たず悩んでいる方は、今回の記事の内容を参考に、ぜひ植物育成用のLEDを活用してみてください。
動画でも紹介しているので、ぜひご覧ください。