イチゴの収穫が始まる4月!
おうちのイチゴをたくさん実らせたいですよね?
今回は家庭菜園のイチゴ栽培で4月にやるべきことをご紹介します。
3月までの管理方法と一気に変わるので、是非最後までご覧ください。
- 初めてイチゴの苗を買ったけど、どうすればいいの?
- イチゴの花は見てるだけでいいのかな?
- 今日は特別寒いけど、イチゴは外に出したままで平気?
という方におすすめの記事です。
3月の管理方法はこちらの記事です。
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新しくイチゴの苗を買って育てる方
4月にホームセンターなどでイチゴの苗を買って、新しく育て始める方の管理方法をご紹介します。
初心者の方は好きな苗を選びましょう
ホームセンターでは「よつぼし」「ペチカ」「とちひとみ」など、いろんな品種のイチゴの苗が売っています。
また、イチゴには「一季成り性品種」や「四季成り性品種」などもあります。
「どれを買ったらいいのかわからない!」という初心者の方は、どんな品種でも構いませんので好きなものを選んでください。
品種について細かい話をすると、それぞれ特徴があります。
なので、ある程度イチゴを育てられるようになってきたら、自分が育てたい品種を選ぶようにしてください。
品種の選び方や家庭菜園向けの品種の特徴などは、こちらの動画で紹介しています。
イチゴの苗を植えよう
イチゴの苗を買ったら、プランターや植木鉢、もしくは畑に植えてください。
イチゴの植え方はこちらの動画で詳しく説明しているので、ぜひご覧ください。
イチゴの育て方を詳しく説明した記事はこちらです。
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花がついていたら人工授粉しよう
4月ぐらいにイチゴの苗を植えると最初から花が付いていたり、植えた直後に花が出てくる可能性が高いです。
もし花が出ていたら、人工授粉をしましょう。
花の雌しべを指で触って、指に黄色い粉がつけば受粉できます。
耳かきについているフワフワや人工授粉用の梵天で、花の真ん中を優しくポンポンしてあげてください。
野生のハチが多ければ、人工授粉はやらなくても大丈夫です。
この処理をすれば、5月ぐらいにはイチゴの実が収穫できます。
人工授粉のやり方を説明した動画はこちらです。
花が出なければ、苗を作ろう
この時期に花が出ずに実が収穫できない可能性もあります。
それは購入した苗の質や、地域の気候によって差が出てきます。
買ってすぐに実が収穫できない場合は、6月から7月、夏以降にランナーと呼ばれているもので苗を増やしてください。
その年の秋までに苗をたくさん増やして、それを秋に植え付けて来年の春にイチゴの実をたくさん収穫する。
これがひとつの大きな目標になります。
いちごの苗の作り方はこちらの動画で詳しく説明しています。
以上が今年の春にホームセンターなどでイチゴの苗を買って植えつけた方向けの内容です。
昨年の秋からイチゴの苗を育てている方
ここからは昨年の秋ぐらいからイチゴの苗を植え付けて育てている方向けの内容になります。
昨年の秋に植え付けたイチゴと3月に植え付けたイチゴの様子
私が昨年から育てているイチゴを2つご紹介します。
1つ目は昨年の春に植え付けた株です。
植え付けてから収穫をして、冬越しをさせて今年の春にまた大きく育ってきた株です。
今は花が咲いて花盛りという感じです。
2つ目の株は今年の3月に植え付けをした株です。
苗の状態で越冬させて、春の初めの頃に植えつけました。
この株も花の蕾が出てきていて、これから花が咲きます。
ちなみに、動画を撮影しているのは、私の実家がある長野県なので気候がちょっと寒いです。
関東の方や西日本などの暖かい地域に住んでいる方より、イチゴの生育が少し遅れているかもしれません。
暖かい地域ですと、少し前に花が咲いて今ちょうど実がぶら下がっているとか、収穫が始まったぐらいかなと思います。
では、4月の管理方法をご説明します。
4月のイチゴ管理方法【人工授粉】
人工授粉のやり方を説明した動画はこちらです。
寒い時期は野生の蜂や虫があまりいません。
イチゴの苗をトンネルで囲っていたりビニールハウスの中に入れていたり、室内に取り込んでいたりするので風もあまりありません。
なので、寒い時期は人工授粉が必須です。
暖かくなると人工授粉の必要性は下がる
ただ、4月ぐらいになるとだんだん暖かくなり、野生の蜂や野生の色々な虫がイチゴの花に飛んできたりします。
また、イチゴの苗をビニールハウスの外に出したりして風が当たるようになります。
なので、4月ぐらいになると人工授粉の必要性は少し下がってきます。
それでも何にもせずに植えておくよりは、人工授粉をした方がイチゴが綺麗な形になりやすいです。
出来るだけ綺麗な形の実を収穫したいという方は、引き続き人工授粉を行ってください。
人工授粉が面倒な場合
中には「人工授粉が面倒くさいな…」と考える方もいるかも知れません。
そういう方はわざわざハケを使った人工授粉は行わなくてもいいので、花を手で優しく揺すってあげましょう。
4月のイチゴ管理方法【追肥】
4月になったらイチゴの株に少しずつ肥料を与えましょう。
イチゴに使える肥料は、有機肥料だと鶏ふんなどです。
イチゴ専用の肥料なども売っています。
もちろん普通の化成肥料や他の有機質の肥料でも構いません。
株の生育や土の量などによって肥料の量は変わります。
大体ひとつかみかひとつまみぐらいを月に1回一株ずつ与えると丁度いいです。
今与えた追肥は、今実っている実の大きさには影響しない
このとき注意してもらいたいのは、実のサイズは花ができるまでに決まっていること。
花ができて実がぶら下がっている状態のイチゴに追肥しても、今実っている実の大きさにはほとんど影響がありません。
今ここで追肥を与えているのは、次に咲く花をできるだけ大きくして、その次に収穫する実をできるだけ大きくするためです。
4月のイチゴ管理方法【水やり】
4月以降はどんどん暖かくなってきます。
そうするとイチゴが葉っぱを大きくしたり葉っぱの枚数を多くしたり、それから根からたくさん水分を吸い上げて蒸散(葉っぱの裏側から水分を蒸発させること)を行います。
なので4月からは、3月よりももっとたくさんの水が必要になります。
4月に入ったら、3月よりも水やりの頻度や水の量を増やしてあげてください。
イチゴを露地で育てていて雨水だけで水をあげているという方も、もし雨が降らない日が続いたら水をあげるようにしてください。
もちろん水のあげすぎも良くないので、土の表面が湿っていれば水をあげなくても大丈夫です。
土の表面が乾いていたら水をあげるようにしてください。
4月のイチゴ管理方法【ランナー取り】
ランナーとはイチゴの株元から出てくる細長い棒みたいなものです。
そのランナーの先端に、イチゴの苗の元のような部分がついていて、それが大きく育つとイチゴの苗に変わります。
ランナーを取らなければ、どんどん苗ができて嬉しいかもしれません。
しかし、苗に養分を取られてしまいイチゴの実が小さくなったり、甘くなくなるという問題が起きてしまいます。
なのでランナーが発生したらの株元から取るようにしてください。
ランナーの取り方
取り方はハサミでチョキンと切ってもいいですし、手で引っ張って抜いてもいいです。
ただ手で引っ張って抜くときに、株元を押さえて抜かないと株がポキンと折れてしまうことがあるので気を付けて下さい。
慣れていない方はハサミで切るのがオススメです。
暖かくなるとランナーが出やすい
もしかするとランナーを見たことがない方もいるかもしれません。
ランナーは寒い冬の間はほとんど出ません。
4月ぐらいから気温が高くなって暖かくなってくるとランナーが出やすくなってきます。
ランナーは夏以降は苗作りに使うので、その時は取らずに残しておいて欲しいですが、春の間は使わないのでランナーは取ってください。
古い葉っぱも取る
それからイチゴの株の古い葉っぱは取るようにしましょう。
なぜなら株元の古い葉っぱは新しい葉っぱの陰になって光合成ができないうえ、古い葉っぱがあると病気や害虫が発生しやすくなるからです。
葉っぱを持って左右に揺すった時に簡単に取れるものは取るようにしてください。
取れなければ無理に取らないでください。
脇芽かきと摘花の有無で実の大きさや収穫量が変わる
脇芽かきや摘花は「お好みに応じてするかしないか決めて頂く」というのが一つの答えです。
芽の数を減らしたり、花の数を減らした方が一粒の実が大きくなりやすいです。
逆に脇芽をたくさん残したり花をたくさん残した方が収穫量は増えます。
今行った摘花は2ヶ月後のイチゴに影響する
一つ注意してもらいたいのは、花のサイズは花が咲いた後に何かしてもほとんど影響がありません。
花ができる前、人間の目に見える前にほとんど決まってしまいます。
なので、今摘花をしても残した実が大きくなるということはありません。
今摘花をするのは大体2ヶ月ぐらい先の実のサイズを大きくするためです。
なので、4月に摘花した場合、6月ぐらいに収穫できる実が大きくなりやすくなります。
気温が高くなると、花よりランナーが出やすい
ここで注意点があります。6月ぐらいには収穫ができない場合もあります。
なぜかというと、4月や5月ぐらいで気温が高くなってくると徐々に花ができなくなり、代わりにランナーができるようになってくるからです。
なので家庭菜園では、摘花をしないとか脇芽は取らないという選択肢もいいです。
4月のイチゴ管理方法【病気】
病気はうどんこ病や灰色かび病などが発生しやすくなります。
うどんこ病というのは白い粉がかかったように見える病気のことです。
葉っぱやランナーや実によく発生します。
それから灰色かび病というのは、その名の通り灰色のカビが発生するものです。
例えばイチゴの実とかヘタなどの部分に発生しやすいです。
重曹水や農薬で病気予防
うどんこ病や灰色かび病などを予防するためには、例えば重曹水と呼ばれているものを手作りして散布したりします。
あとは、ホームセンターなどで売っている病気の対策の農薬を使用してみてください。
最近だと「やさお酢」といってお酢の成分でうどんこ病や灰色かび病を発生しにくくするという薬も売っています。
4月のイチゴ管理方法【害虫】
害虫については
- アブラムシ
- ハダニ
- ホコリダニ
- アザミウマ
- ヨトウムシ
- アリ
- ナメクジ
こういった害虫が発生します。
もし害虫が発生した場合、手で取れるものは取って潰したりしてください。
もしくはホースを使って水を大量にかけて、葉っぱから洗い流してしまうのもひとつの手です。
あとはホームセンターなどで家庭菜園用の農薬やスプレー型のボトルの農薬を買ってきて、使ってみてください。
物理的にイチゴを守る
アリなどが発生して悩んでいる方は、イチゴの実に排水溝ネットのようなものをかければ、アリが入ってこれなくなりますし、鳥も突いて食べられなくなります。
もしくは、プランターや畝全体を防虫ネットで囲ってしまうのも良いです。
そうすると、虫や鳥から物理的にイチゴを守ることができます。
ナメクジには「ナメトール」か「ビール」!?
ナメクジが出てきた場合には「ナメトール」という薬がおすすめです。
これは有機栽培でも使えるような薬です。
「なめくじ逃げ逃げ」というものもあります。
こういった薬が嫌だという方は、ビールを器に入れてイチゴの株の近くに置いてみてください。
そうするとナメクジがそのビールの中に誘われて入って、溺死するトラップが作れます。
ナメクジ対策はこちらの動画で詳しく説明しています!
4月のイチゴ管理方法【温度管理】
4月の温度管理は非常に大切なことです。
ここが3月から4月にかけて大きく変わる点ですので、是非最後までご覧ください。
3月までは保温を心がける
3月まではできるだけ保温して温度を高くすることを意識してもらいました。
なぜかというと、温度が下がるとイチゴがうまく育たなかったり花の雌しべがダメージを受けて実が収穫できなくなるからです。
4月からは温度を上げすぎないように注意する
4月からは温度をできるだけ高くしないような工夫が必要になってきます。
なぜかというと、イチゴは温度が高くなりすぎると花を作らなくなってしまうからです。
花を作らずにランナーをたくさん出すようになってしまいます。
そうするとイチゴの収穫量が減ったり、イチゴを収穫できる期間が短くなってしまいます。
なので4月以降はできるだけ温度を高くしない、これを意識してみてください。
4月以降でも寒い日(5度以下の日)は保温をする
ただし注意点があります。
イチゴの花は5度以下になると雌しべがダメージを受けて実ができなくなる可能性があります。
お住まいの地域によっては4月以降も気温が5度以下になる場合があると思います。
私がいる長野県ですと、この撮影の数日後には最低気温が2度の予報になっています。
なので、そういう時にイチゴをそのまま外に置いておくと、雌しべがダメージを受けて実ができなくなるリスクがあります。
もしお住まいの地域が寒い地域でしたら4月になっても保温が必要です。
それから暖かい地域であっても、突然寒波がやってきて気温が下がるという場合には保温をしてあげた方が安心です。
ただ保温のためにトンネルを被せっぱなしにしたり、ミニ温室やビニールハウスの中に入れっぱなしにすると非常に温度が高くなってイチゴにとって良くないです。
なので出来るだけ風通しが良くて、温度が高くならない場所に置いてください。
イチゴを日陰に置かない
こういう話を聞くと「じゃあ、家の影とか日陰に置いたらいいんだ」と考える方がいると思いますが、日陰はダメなんです。
理由は、イチゴは太陽の光を受けて光合成をして、その養分を使って葉や花や実を作るので、太陽の光が当たる環境は非常に大切です。
なので日陰には置かないでください。
基本的には直射日光がよく当たる場所がいいですが、風通しが悪い場所は温度が高くなってしまいます。
そういった場合は、例えばその上に遮光ネットを掛けて少し日射を和らげてあげたり、木陰のような半日陰のような場所に置いてあげてください。
4月のイチゴの管理方法まとめ
というわけで、今回は4月の家庭菜園のイチゴ栽培でやるべきことをお伝えしました。
3月までの管理方法と引き続き同じようにやっていただきたいこともありますし、変わったこともあります。
例えば、
- 水やりの量を増やす
- 温度を上げすぎない
こういった点を特に注意してください。
季節の変わり目ですので、しっかり管理して可愛いイチゴをたくさん収穫してくださいね!
この記事の内容はこちらの動画でご覧になれます。