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ブルーベリーを鉢植えで簡単に育てる方法【気候に合わせてタイプと品種を選ぼう】自宅で果樹栽培

今回は、ブルーベリーを鉢植えで簡単に育てる方法を紹介します。

  • 実際に家庭でブルーベリーを育ててみたい。
  • どんな品種の苗を選べばいいの?
  • 何を準備すればいいの?

このような疑問や要望がある人は、ぜひ最後までお読みください。

おすすめのブルーベリーの苗の品種と選び方

ブルーベリーには大きく分けると3つのタイプがあります。

さらに細かく分けるとその中で5つのタイプに分かれ、それぞれにいろいろな品種が存在します。

今回はその5つのタイプの中から3タイプ6品種を選んで苗を用意しました。

ラビットアイ系から2品種、サザンハイブッシュ系から2品種、ハイブッシュ系から2品種の合計6品になります。

まず、ラビットアイ系からは、パウダーブルーとブルーシャワーの2品種です。

サザンハイブッシュ系からは、サンシャインブルーとケープフェアーの2品種です。

ハイブッシュ系からは、ノースランドとパトリオットの2品種です。

簡単にどんなタイプがおすすめかというと、寒い地域にお住まいの方の場合、ハイブッシュ系がいいでしょう。

ハイブッシュ系の中でも、「北部ハイブッシュ系」や「半樹高ハイブッシュ系」と呼ばれているものがおすすめです。

特に「半樹高ハイブッシュ系」は寒さに非常に強いという特徴があるため、極寒地でも育てることができます。

一方、暖かい地域にお住まいの方の場合であれば、サザンハイブッシュ系(別名:南部ハイブッシュ系)がおすすめです。

また、家庭菜園を前提とした場合には、ラビットアイ系の品種が適しています。

但し、サザンハイブッシュ系とラビットアイ系については、寒さに弱いという特徴があるので注意してください。

ホームセンターなどに行くと、このようにいろいろな品種のいろいろなタイプのブルーベリーの苗が売られています。

それぞれの品種の特徴を理解したうえで、お住まいの地域に合わせたタイプを選ぶとよいでしょう。

苗を購入する際のポイントは「開花時期が同じぐらいのタイミングの2品種を買う」ということです。

ブルーベリーは基本的には2品種以上を一緒に植えたほうがいいと言われています。

なぜなら、ブルーベリーは自分の品種の花粉だけではうまく受粉できず、他の品種の花粉が付いたほうがうまく受粉してくれて、実ができやすいからです。

その特徴を考慮すると、同じタイミングで花を咲かせる苗が2種類なければ、受粉がうまくいきません。

お店などで販売されている苗を選ぶ際には、苗の状態をよく確認し、同じぐらいのタイミングで花を咲かせそうな苗を選んで購入するようにしましょう。

また、インターネット等でさらに詳しく調べると、早生(わせ)、極早生(ごくわせ)、晩生(おくて)など花芽分化のしやすさ、花の出やすさ、収穫のタイミングなど様々な品種ごとの特徴を知ることもできます。

それらの特徴を細かく調べて、自分の好みの品種を選ぶというのもよいでしょう。

ブルーベリーの苗を植え付ける時期は、春もしくは秋になります。

真夏や真冬の植え付けは避けましょう。

ブルーベリーの容器の選び方

一般的にブルーベリーの栽培に使われるのは、60リットルの容器です。

本格的にブルーベリーを栽培したいという方は、60リットルの容器を選んでください。

小さめの苗を、庭の片隅やベランダ、屋上など限られたスペースで育てたいという方は、25リットル~40リットル程度の容器でもよいでしょう。

ブルーベリーの培養土の選び方

一番簡単な選び方は、ブルーベリーの土を使うことです。

ホームセンターなどで簡単に購入でき、pHもブルーベリーに適した数値(ブルーベリーの培養土に適したpHの数値は4~5くらいと言われています。)に調整してくれています。

また、排水性や保水性などの面からもバランスが良い土です。

いろいろ考えるのが大変だと感じる場合は、ブルーベリーの土を購入することをおすすめします。

土とは別に、排水性を高めるための鉢底石と元肥として発酵油かす(粒状)もあわせて準備しましょう。

オリジナルのブレンド培養土の材料

今回は、市販のブルーベリーの土を使用した場合との生育状況を比較するため、様々な土をブレンドしたオリジナルの培養土を作り、実際に使用してみます。

今回ブレンドするものとそれぞれの役割は以下の通りです。

  • 鉢底石:排水性向上のために鉢底に敷くため。
  • 腐葉土:保水性確保のため。
  • 鹿沼土:排水性の確保とpHを下げるため。
  • デコレーションバーク(木製のチップ):株元の保湿と害虫の侵入防止のため。
  • ピートモス:保水性と保肥性の確保とpHを下げるため。
  • 軽石(大粒)またはパーライト:排水性と気相の確保のため。
  • 発酵油かす(粒状):元肥として混ぜるため。

基本はピートモスや鹿沼土のようなpHが低いものをメインに使用し、保水性や排水性の改善などの目的で腐葉土や軽石(またはパーライト)などをブレンドします。

軽石とパーライトの使い分けについてですが、どちらも排水性を高めることが目的ですが、軽石のほうが長期間使用しても物理性が変化しないため、高い排水性を維持できるのがメリットです。

そのため、ブルーベリーのように長期間の栽培を前提とした植物には軽石がおすすめです。

但し、栽培を終えて畑などに土をまくことを想定した場合、異物としてずっと残ってしまう点がデメリットでもあります。

一方、パーライトの場合、長期間使用していると粒がどんどん潰れてしまい、排水性や気相が保てなくなる傾向があります。

排水性の維持という点では軽石に劣りますが、最終的に使用した土を畑などにまくことを考慮した場合は、パーライトのほうがいいかもしれません。

市販のブルーベリーの土で植える場合

市販のブルーベリーの土を使用する場合の苗の植え替えの手順を説明します。

鉢の準備

まず、用意した鉢の底に1~2列分ぐらいの鉢底石を入れていきます。

鉢底石を敷き終えたら、次にブルーベリーの土を入れていきます。

さらに元肥として、粒状の発酵油かすを混ぜます。

2つかみぐらいの発酵油かすを入れて、土と混ぜあわせます。

これで植え替えの準備は完了です。

ブルーベリーの苗の準備~植え替え(ブルーベリーの土)

今度は苗の準備します。

苗はポットから出したあと、水で土をよく洗い流して根っこだけの状態にします。

写真のような状態まで土が洗い流せたら、植え替えの準備が完了です。

細かい根っこがたくさんある苗は良い状態であると判断できます。

苗の準備が完了したら、先ほど準備した鉢へ植え替えします。

あとで品種の見分けがつくように、苗の購入時についていたラベルは、必ずわかるように植木鉢の見えるところに入れておきましょう。

苗を植える前に、あらかじめ土を足して、鉢の淵から土の上面までが約5cmぐらいになるよう調整します。

鉢をトントンと揺するなどして空気を抜き、後で水やりなどをしても極端に土が目減りしないよう、しっかりと土を補充します。

土の補充ができたら、真ん中に少し穴をあけ、苗を植えます。

苗を植え終えたら、株元にデコレーションバーク(木のチップ)を敷いていきます。

これをすることで、土の湿り気を保ったり、コガネムシが土の中に入るのを防ぐことができます。

植え付けが完了したら、たっぷりと水やりをしてください。

オリジナルのブレンド培養土で植える場合

オリジナルのブレンド培養土で植える場合の手順を説明します。

オリジナル培養土と鉢の準備

ブルーベリーの土を使用する時と同様に、まず鉢の底に鉢底石を1~2列分ぐらい敷きます。

次にオリジナル培養土のメインとなるピートモス、鹿沼土、腐葉土、軽石(またはパーライト)、発酵油かす(2つかみ程度)の順に入れていきます。

鉢いっぱいに入れてしまうと、かき混ぜにくくなってしまうので、6~7分目ぐらいのところまで入れたら一旦よくかき混ぜてください。

それぞれの比率ですが、鉢全体を10として6~7分目ぐらいまで入れた場合、ピートモス(4割)、鹿沼土(1割)、腐葉土(0.5割)、軽石またはパーライト(0.5割)ぐらいが目安となります。

混ぜ終えたら、さらにピートモスを追加して混ぜ合わせていきます。

このように、ピートモスはかなりの量を使用するので、自分の使用する容器の容量を考慮したうえで、他の材料よりも多めに用意しておいてください。

ブルーベリーの土を使用した場合と同様に、最終的には鉢の淵から土の上面までが約5cmぐらいになるまで、鉢をトントンと揺するなどしながら空気を抜き、しっかりとピートモスを足していきます。

この手順で培養土をブレンドしていくと、上のほうはピートモスが多めで保水性が高く、下のほうにいくと排水性がいいという状態のオリジナル培養土が出来上がります。

また元肥(発酵油かす)の量も下のほうが量が多めで、上のほうは少なめになっています。

ピートモスを必要な量足して、しっかりと混ぜ終えたらオリジナル培養土の完成です。

60リットルの鉢を使用する場合など、培養土の量が多く混ぜるのが大変な場合には、鉢の中ではなく、広いシートの上などであらかじめ混ぜておいてから鉢に移す方法でも構いません。

ブルーベリーの苗の準備~植え替え(オリジナル培養土)

苗の準備については、ブルーベリーの土を使用した場合と同じで、ポットから苗を取り出したら、水でしっかりと土を洗い落します。

但し、実ができかけている大きな苗を植え替える場合は、土は洗い流さずに、軽く根をほぐす程度で植え替えをしてください。

苗が準備できたら、真ん中に少し穴をあけて植え替えます。

この時、あまり深く植え過ぎないように注意しましょう。

少し浅めに植えるぐらいで構いません。

植え替えが完了したら、株元にデコレーションバークを敷いていきますが、これについては、土の湿り具合を確認する目的で、水やりのあとに敷くという手順でも構いません。

ブルーベリーの鉢への水やり

ブルーベリーの土またはオリジナル培養土への苗の植え替えが完了したら、たっぷりと水やりをします。

しっかりと空気を抜いて鉢に土を入れていたつもりでも、水やりをすると少し土が目減りするかもしれませんが、多少であれば問題ありません。

デコレーションバークを敷く前に水やりをした場合は、水やりのあと、忘れずにデコレーションバークを株元に敷き詰めてください。

しばらくの間は1週間に1回程度、水やりをしてください。

ある程度根っこが成長してきたら、自動の水やりドリッパーなどを使用して水やりをしても大丈夫です。

特に、ビニールハウスの中など、雨が当たらない場所で育てる場合は、定期的に水やりをしてください。

一方、雨が当たる屋外などで育てる場合は、定期的な水やりは必要ありません。

但し、雨が全く降らない日が続いた場合などには、様子をみて定期的に水やりをしてください。

ブルーベリーの実摘み

苗によっては、植え替えの時点で花が咲いて実がなり始めているものもあります。

小さいものから中ぐらいの株については、なるべく株への負担を減らすためにも、この時点で花と実を摘み取ってしまいましょう。

もう少し早いタイミングで花が咲く前の状態で苗の植え替えをする場合には、この作業は不要です。

また、植え替えの時点である程度実が成長してしまっている大きな株の場合は、もう少しで実が収穫できるようになるので、そのままにしておいても問題ありません。

ブルーベリーを鉢植えで簡単に育てる方法のまとめ

今回は、ブルーベリーを鉢植えで簡単に育てる方法を紹介しました。

ブルーベリーの苗の品種の選び方や鉢の選び方、培養土の作り方や苗の植え替えの方法など、ご家庭でブルーベリーを栽培するにあたっての基本的な知識を身につけていただけたのではないでしょうか。

動画でも紹介していますので、ぜひご覧ください。