今回は、防草シートと固定ピンの選び方とおすすめの使い方を紹介したいと思います。
- 防草シートってどんなもの?
- おすすめの防草シートと固定ピンを知りたい
- 種類が沢山あって、どれを選べばいいのか分からない
という方におすすめの内容です。
防草シートって使ったことがない人もいると思いますが、すごい便利なものなんですよ!
家庭菜園で使うのにもすごく便利ですし、もちろんプロの農家の人が使うのにもものすごい便利なものです。
防草シートとは
そもそも防草シートって何なの?という方向けにざっくりと説明すると、地面に敷いて草が生えてくるのを防ぐというものです。
どのようなところで使うかというと、
- 庭や畑
- 土手
- ビニールハウスの中
- ソーラーパネルの発電の下
- 駐車場
- 獣除けの電気柵の部分
などです。
防草シートのメリットとデメリット
防草シートのメリット
メリットは草刈りが不要になること、除草剤の散布も不要になることです。
防草シートのデメリット
デメリットは、これを敷いてしまうと風景としては殺風景になると言うか草が生い茂るみたいな雰囲気ではなくなってしまいます。
その点は注意です。
おしゃれな庭にしたい人には防草シートはあまり向いていなくて、効率化を追い求める人に向いています。
防草シートの選び方1
防草シートの選び方ですが、一番最初に考えてもらいたいのは色です。
色とは何かというと、ほとんどの防草シートは黒です。
8割から9割は黒です。
たまに緑色や白色もあります。
これは何が違うのかというと、緑色の場合には見た目が緑色で自然に溶け込むようなメリットがあります。
白色のメリットというのは、若干光を反射させるので、例えばトマトとかイチゴを育てている施設の床に白い防草シートを張るとその光の跳ね返りでちょっと実の色付きが良くなったり光合成効率がアップすると言われています。
ただしいろんな条件が関わってくるので、それで劇的に実が赤くなったり、劇的に収穫量が増えるというほどのものではありません。
それではトマト農園やイチゴ農園は白いやつを使えばいいじゃないかと思うと思いますが、白い防草シートにもデメリットがあります。
白い防草シートは光を通してしまうことがあります。
光が通るので防草シートの下にある雑草が伸びてきてしまいます。
雑草が伸びてきて地面がデコボコになったり、雑草が生えてしまったり防草シートがずれたり、そのようなことがよく起こります。
白色の防草シートを使うのであればその下に黒い防草シートを敷いて、雑草に光が届かないような二重構造にするなど工夫が必要になってきます。
もちろん白色であっても、しっかり分厚くて光を通さないものや、除草剤をしっかりと散布して草が生えてこないようにしたり別の工夫もできると思います。
防草シートの選び方2
次に考えていただきたいのは、水はけです。
例えばビニールハウス内で野菜を育てていて水やりをしたときに、その余った水が防草シートの下に染み込んでいく時間が違います。
あまり水はけが悪いものだと、その上にちょっと溜まってしまいます。
これが作業性を悪くするとか、野菜の生育にとってマイナスになるとか、ハウスの中の湿気に関係してきたりします。
なので水はけを良くしたいのであれば浸透性が高い、水はけが良い防草シートの方がいいです。
それからあまり水は関係なかったり、水はそんなに使わない場所だったら水はけについてはあまり考えなくていいです。
逆に地面からの湿気を抑えるために、水を通さないフィルムを床に張ってその上に防草シートを張るという方法もありです。
実はこちらのビニールハウスは、そのような構造になっています。
黒い防草シートを張っていますがその下には透明なフィルムが貼ってありまして、水を通さないような仕組みになっています。
防草シートの選び方3
それから次に選ぶときのポイントは、耐久性と値段です。
基本的に防草シートは、値段が高ければ高いほど耐久性が高いと考えてください。
ホームセンターとかに行くと同じ長さで同じ幅なのに値段が違うことがあると思いますが、耐久性が関係してきています。
基本的に目が細かったり強いものをしっかり使っている場合には値段が上がってその分耐用年数が伸び、耐久性が上がるというふうになっています。
逆にすごい安い防草シートは何で安いのかというと、素材が違っていたり編み方が違っていてちょっと耐久性が劣るものが多いです。
今ここに3種類の防草シートを用意していますが、これは3つとも物が違います。
後でちょっと紹介しますが、編み方というかその幅とかが違っています。
これが耐久性や、先ほど説明した水はけに繋がってきます。
なので防草シートを張る場所で、どれぐらい使いたいのか、1~2年で駄目になってもOKなのか、張り替えるのが面倒くさいので長く使いたいのか、その辺と今のお財布事情を考えて選びましょう。
安くて何回も交換するのを選ぶのか、高いけれどもあまり交換しなくて済むものを選ぶのか、この辺をちょっと考えてみてください。
防草シートをハウス全面に張る場合
ハウス全面に張る場合は、ボロボロになってきたから張り替えなきゃいけないのかというと必ずしもそうではありません。
ボロボロになるのは全面ではなくて一部ですよね。
人がよく通る通路だけちょっとボロボロになって穴が開いてきたりするので、そこだけ幅が狭い防草シートを上から張ってしまうのも全然アリです。
例えば一番最初は全面に安めの防草シートを張っておいて、後からボロボロになった所に耐久性が強い細い防草シートを張るというのもいいと思います。
防草シートの幅
今幅の話が出たのでついでに説明しておくと、幅も本当にいろんな種類があります。
例えばいまここにあるものは幅が50センチです。
これは幅100センチですね。
ここにあるものも幅が100センチに見えますが、実は折り曲げられているので本当は幅が200センチです。
幅2メートルの物です。
もっと長いものだと、幅が4メートルの物もあります。
使う用途によって使い分けてください。
狭いあぜ道とか通路に敷くのであれば幅が50センチや75センチあれば十分だと思います。
ビニールハウス全面に張るとなったら、2メートルや4メートルの方が作業性がいいのでそちらがお勧めです。
その中間ぐらいのまあまあ狭くもなく広くもない感じでしたら1~2メートルで良いと思います。
防草シートの購入方法
このような防草シートはホームセンターでも売っているし、100円ショップでも売っているしネット通販でも売っています。
基本的に家庭菜園ぐらいの人だったらホームセンターで買うのがいいと思います。
なぜかというと、ホームセンターなら素材を目で確認できるのでこれは凄い強そうだなぁとか、これは1~2年で駄目になっちゃいそうだなぁとか触ってみてもらえば分かると思うのでそれを実際に見て比較して買うといいと思います。
逆に大量に買う農家の人になると、あらかじめサンプルなどを取り寄せてどれにするか選んで大量にハウス分を業者の人に発注したり、ネット通販でかなりでかいサイズの物を注文するのがいいかなと思います。
防草シートの比較
私の手元にある3種類の防草シートを紹介します。
ここで3つ分かれています。
なんとなくこれを見ただけでも、違いがわかりますよね。
例えば編み方です。
こちらは粗く紐が大きいって感じですよね。
真ん中のこちらは紐が細かくて、編み方が細かいですよね。
左のこれも細かいですよね。
でもなんとなく違う感じです。
どちらかというとこのように編み方が粗い物の方が値段が安くて耐久性が弱く水はけが良いことが多いです。
編み方が細かい方が値段は高いけど耐久性があって、でも水はけが悪いことが多いと思います。
固定ピンについて
では次に、この防草シートの押さえ方の部分です。
マニアックな情報にはなりますが、相当面白いと思っています!
防草シートの選び方も個性が出たりその人の優先順位が出て面白いなぁと思っていますが、このピンもいろんな種類が出ていて人によって好みが分かれるのでぜひ読んでいただきたいです。
順番に説明していくと、プラスチック系と金属系で分けられるかなと思います。
プラスチック系の固定ピン
プラスチック系で言うと、このようなものがあります。
刺しやすいんですけれど、耐久性も弱く抜けやすかったり足が引っ掛かりやすいとかがあるので、家庭菜園とか趣味でやっている人向けかなと思います。
農家の人が、こんなに出っ張っているのが作業する場所にあったら怒ると思うんですよね。
どちらかというと、趣味でやっている人向けという風に考えればいいと思います。
100円ショップとかでも売っているので家庭菜園でちょっとやりたいとか、庭にちょっとだけ使いたいみたいな人でもこういうのを使えばOKです。
プラスチックだけでも3種類売っていました。
金属系の固定ピン
もうちょっとしっかりした金属だと、このようなシートピンという…昔ってこれでしたよね?
防草シートとか、寒冷紗とかを抑える時に一時期使っていました。
最近は使わなくなった気がします。
上が発覚というか六角になっている、このようなタイプもアリといえばアリだと思います。
ただあまり抑える力が強くなかったり、あとはやっぱりこの出っ張りが足が引っかかって邪魔になるのはちょっと良くないですね。
もう一つがこちらのUの字タイプと、コの字タイプです。
これが主流なんじゃないかなと思います。
私のイメージだとUの字タイプが多いと思います。
これはセットで売っています。
抑える黒いプラスチックのものと、金属のU字のものです。
先が斜めになっているものの方が差し込みやすいのでオススメです。
これをこの穴に通して押さえる感じです。
グサッと地面に差し込みます。
この時の若干のマイナスポイントはUの字なので、ここの部分がちょっと飛び出るんです。
歩いてるとここに引っかかったりとか、一輪車とかタイヤ系のものがここにガって引っかかったりが若干嫌ではあるんですけれど、これが何となく一番多い気がします。
ここの深さが深いほど固定する力は強いんですけれど、石があったら入らなかったりとか、硬い所だったら入らなかったりするので、短めのものでもどちらでも良いかなと思います。
最近私がいいなと思っているのはこのタイプです。
これはUの字タイプと似ているんですが、コの字タイプです。
ここがUじゃなくてコになっています。
なので刺した時に、ここの上の出っ張りが少ないです。
歩いている時に引っかかりにくいとか、タイヤとかの邪魔になりにくいというメリットがあります。
この2つを見てもらうと分かると思いますが、出っ張っている高さがUの字とコの字で違います。
私としてはUの字よりコの字の方がいいと思います。
コの字の方がオススメです。
最近このようなタイプも売っているので、是非買ってみて下さい。
しかもすごいなぁと思ったのが、100円ショップで売っているこちらもコの字タイプなんです。
私のオススメのコの字タイプが100円ショップで売っています。
平らになって足が引っかからないんです。
ただこの刺す部分がまっすぐ切られていて、とんがっていないので刺す時は力が必要かもしれないです。
ホームセンターで買ったものだと、先が斜めにカットされているので地面に刺しやすいです。
でも上の部分の平加減は凄く良いなと思いました。
そして昔オススメしてよく使っていたのが、丸釘です。
五寸釘って言われるタイプです。
長さが20センチあります。
これも同じような使い方ですが、プラスチックの押さえ板がついています。
ついてないタイプもあります。
もはや五寸釘だけ買ってきてこれをただ刺すだけでもOKです。
五寸釘のメリットをざっくり説明すると、一見抜けやすそうに見えるんですがしっかりこの鉄の部分が錆てくれて土とくっつくというか、錆によって抜けにくくなります。
実は強度としてはかなり高いです。
しかもこの先端の部分がとんがっているので、刺しやすいです。
手でなかなか刺さらない場所でも、ハンマーでガンガン叩いてしまえば凄い簡単に刺さります。
作業がすごく早くなるというメリットもあります。
刺す長さも結構重要で、長いものの方が固定する力が強いです。
安定します。
短いものの方が抜けやすくなります。
下に大きな石とかがあったり、硬い場所だったりすると長いものが固定できなかったりもするのでその辺は注意が必要です。
それからこの先端部分が平らなものは刺しにくいですが、とんがっているような加工がしてあると刺しやすいです。
どこを固定するのか
これをどのような場所で使うのか、どこを固定するのかですが、基本的には防草シートの四隅は必須です。
それから幅によって中間地点も留めていく場合が多いです。
防草シートは重ねながら何枚も使うことが多いので、重なった部分を一箇所で固定していくという感じです。
端の部分はこのまま使ってしまうと耐久性として弱いので、折り曲げて二重にしてそこを打ちます。
これだけでも耐久性が強くなったりします。
あとは作業する向きなどを考えて、重なっている部分も一重にするのではなく折り曲げたり足が引っかからないように工夫をしたりしないと作業性が悪くなったりするのでその点は考えて設置してみたください。
防草シートと固定ピンまとめ
防草シートと留めるピンについて色々と説明をしました。
私が使う場合だと、長く張りっぱなしにしたい時は値段が高くても網目が細かくてしっかりとしたものを選びます。
五寸釘とか、コの字型のピンを使って固定します。
そこまで長い耐久性を求めていなくて、とりあえず草を1~2年防げたらいいやみたいなところだったら凄い安い防草シートで適当なピンで固定しておくという感じもあります。
なのでその辺は用途によって使い分けていただけたらと思います。
こちらの動画でも紹介しています。