いちごの苗の増やし方!家庭菜園向けのイチゴの苗作りの手順をランナーから順番に説明

家庭菜園向けイチゴのランナーの増やし方
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今回はイチゴのランナーを使って、を増やす方法をご紹介します。

ランナーの増やし方はたくさんの種類があります。

今回は2つの方法と家庭菜園向けの方法をご紹介します。

  • イチゴから棒みたいなものが生えてきたけど、これは何?
  • イチゴの苗をたくさん増やしたい!
  • 作った苗を植え替えるのが面倒

という方におすすめの内容です。

目次

2ヶ月半前に定植したイチゴの苗

ここにあるのが2ヶ月半前に定植したイチゴの苗です

プランターに植えていて、そこからランナーが伸びてきています。

少し水不足かもしれませんが、ランナーが出ているので問題なく子苗作りができます

2ヶ月半前に定植したイチゴ

イチゴのランナーとは?

ランナーとは、イチゴの株から出てきている細いヒモのような部分のことです。

そして、その中間部分や先端部分についている小さな苗、これを全部合わせてランナーと呼んでいます

イチゴはランナーを使って自分のクローンを増やすことができます

イチゴを増やす時は種を撒いて増やすよりも、ランナーを使ってクローンを増殖させるのが一般的です

イチゴ農家の方や家庭菜園方などイチゴ栽培している方のほとんどが、ランナーを使ってイチゴ栽培しています

イチゴのランナーの様子

ランナーが親株の根元から1本出ています

そのヒモのような部分に1つ目のランナー(小さな苗)が出て、それから2つ目のランナーがあり、その先に3つ目のランナーが生まれています

ランナーの3つの子苗

このように3つ4つ5つという感じ、1本のランナーからたくさんの小さな苗が出ます。

ランナーが途中で枝分かれして2~3本になることもあります

植えるタイミングを逃さなければ太郎株は使える

親株に一番近い株を「太郎株」、2番目を「次郎株」、3番目を「三郎株」と呼んでいて、昔は太郎株を使いませんでした。

太郎株は病気に感染している可能性が高く、いい苗が作れないといわれていたからです。

太郎株・次郎株・三郎株

しかし、最近では太郎株は他の株とあまり変わらないといわれています。

ただ、苗が老化して根っこの状態が悪い可能性があるので、あまり良くないといわれてます。

苗の状態も植えるタイミングを間違えなければ問題なく使えます。

なので太郎株も捨てずに使ってください。

太郎苗についてはこちらの動画で詳しく説明しています。

を増やす方法①無仮植(むかしょく)栽培

親株を植えたプランターの隣に別のプランターを置いて、ランナー固定する方法です。

ランナーから根っこが生えて新しい苗ができます。

これは私の母親がやったものです。

無仮植栽培

ポットで苗を作ってから植え替えるのは面倒ですよね?

そこで親株の隣にプランターを置き、そこにランナーを固定して新しい苗を作る方法を試しています。

これは近年注目されている農業技術で無仮植栽培といわれる方法です。

無仮植栽培の手順

  1. 親株を植えたプランターの隣に土を入れた別のプランターを置く
  2. ランナーを固定する
  3. ランナーから根っこが出る

これだけで、ランナーから作ったイチゴの苗を新しいプランターで育てることができます

家庭菜園で気軽にやりたい方や手間をかけたくない方は試してみてください

無仮植栽培のメリット

無仮植栽培は仮植えをせずに直接植える方法で、育苗をしない農法です。

なので、コストが安く省力化できるやり方として注目されています

無仮植栽培のデメリット①苗の選別ができない

ポット受け育苗なら株がうまく育たない時に、いい苗だけを選んで植えることができます。

しかし無仮植栽培は苗の入れ替えが少し大変です。

無仮植栽培のデメリット②必要なスペースが広い

プランターの隣に同じプランターを置かなければいけないので、これだけで面積が2倍必要になってしまいます。

なのでプロの人はあまりこういうやり方は使えません

を増やす方法②空中採苗(挿し苗)

プロの方の中で最近人気のやり方が、空中採苗(挿し苗)と呼ばれるやり方です

空中採苗(挿し苗)の手順

ランナー挿し育苗

イチゴのランナーを伸ばしておいて、ハサミで切ります

ハサミで切ってポットに固定し、その状態で水を1時間に1回ぐらい毎日与えます。

2週間くらいすると根っこが出てくるので、水やりの頻度を1日に1回程度にします

これが一般的な空中採苗(挿し苗)の方法です。

挿し苗の方法はこちらの動画で詳しく説明しています。

空中採苗のメリット

根っこが全く生えてない状態で、1時間に1回ぐらい水を切らさずに与えることで根っこが生えてきます。

水をかけ続けて発根を待つこの方法は、大規模にやる場合は効率が良いので人気です。

最近では、空中採苗(挿し苗)を取り入れる農家の方が非常に多くなっています

私も空中採苗で今までイチゴを育ててきました

ただ空中採苗は大規模な方向けの方法で、家庭菜園向けではありません。

なので今回は別の方法を紹介します

を増やす方法③ポット受け

今回家庭菜園向けに教えるイチゴの育苗方法は、ポット受けと呼ばれる方法です

ポット受けの手順

まず直径6~8センチくらいのポットを用意してください。

直径6〜8cmのポット

そこに園芸培土か育苗培土を入れます

園芸培土もしくはピートモスにパーライトやバーミキュライトを混ぜたものでも構いません。

あとはホームセンターなどで売っている園芸培土や育苗用の培土で構いません。

元肥はない方がいいので、できれば肥料を入れないでください

予め肥料が入っている土ならそのまま使ってもいいのですが、もし入っていない土を使う場合は肥料を入れる必要はありません

土を入れたポットを親株の近くに置いて、ランナーをポットの上に乗せます

ただし、このままだとイチゴが簡単に動いてしまうので、園芸用のビニールタイを使います

これはホームセンターや100円ショップなどで売っているので簡単に手に入ります

これを半分に折り曲げ、両端を釣り針の「かえし」のように曲げて土から抜けにくくします。

ビニールタイを折り曲げる

これをランナーの株元に挿して固定します

ビニールタイで固定する

こうすることで風で揺れたり、水やりでぶつかってもランナーをポットに固定することができます。

また、固定することで常に土から水分を得られるので、根っこが生えやすくなります

もしピンがないとランナーが移動してしまい、根っこが生えてくることができません

挿し苗の場合もランナーピンは使えます

ランナーを固定しておけば、ランナーを切って育苗する時にも水分を吸収しやすくなります

ただ農家の方は市販のビニールタイは使わずに、ランナーピンという専門の道具を使います

ランナーピンは少ロットで販売していないかもしれないので、家庭菜園の場合はビニールタイなどで代用するのがおすすめです。

ランナーをポットに固定したら、他のランナーにも同じことをします。

ポットを置いてランナーをピンなどで固定します

このようにポットを使って簡単に育苗ができます

固定するランナーの大きさの目安

このぐらいの小さなランナーでも一応根っこが出てきているので、固定してもいいです。

ですが、今回はもう少し待つことにしました

根っこが出てきた小さなランナー

ランナーの根元についている葉っぱ以外の大きい葉が2枚出てきた頃が、ランナーを固定するのにちょうどいい時期です。

今回は場所がなかったので、親株を植えているプランターの空いたスペースにポットを置いてランナーを固定しました

プランターに置いたポット

イチゴのランナーをポットに固定してからの水やり

ランナーをポットに固定してからは、親株に水をあげるのと同じタイミングでポットにも水をあげましょう。

大体2週間くらいで根っこが生えて苗になります。

そこからすぐに親株と繋がっているランナーを切り離してもいいですし1ヶ月ぐらい経ってから切り離してもいいです

ポットの底に根が回れば定植できる

ポットの底に根っこがぐるぐると回っているような状態になるとベストです。

このままずっと置いておくと、ポットの底から伸びた根っこがプランターの方に伸びてしまいます。

なのでランナーは2週間くらいで切り離して、別の場所に置いて苗だけで管理するのがおすすめです。

ランナーを増やすタイミング

プロの農家だとランナーを増やすタイミングは決まっています。

冬春にイチゴを育てる場合は夏(7月)に、夏秋にイチゴを育てる場合は秋9月~10月)にやります。

家庭菜園の場合は時期が特別決まってないので、ランナーが出てくる時期ランナーを増やしたい時期にやってみてください。

ポットの底に根っこがグルグルと回ったら定植するタイミングです。

新しく同じようなプランターを準備して、そこに新しくできた苗を植えます

2ヶ月半で約2倍の苗ができる

今回作った苗を見てみましょう。

1つ目のプランターは2ヶ月半で5つの子苗ができています。

2ヶ月半で5株

2つ目のプランターには親株を3株植えて、2ヶ月半で7株の子苗が取れました

2ヶ月半で7株①

3つ目のプランターも親株を3株植えたプランターから7つの子苗が取れました

2ヶ月半で7株②

4つ目のプランターは3株植えた親株から6つの子苗が取れました。

2ヶ月半で6株

親株はこのまま育て続けます。

できた子苗をプランターに3株ずつ植た場合、プランター2~3個分の苗ができたことになります。

たった2ヶ月半で2倍強の苗を増やすことができるので、もっと長い期間育てればそれだけたくさんの苗が増せます。

【いちごの苗作り】苗の増やし方!家庭菜園向けの苗作りの手順のまとめ

イチゴを家庭菜園で育てるのは実は簡単で、どんどん苗が増えるのですごく面白いです。

イチゴの家庭菜園に挑戦したい方はぜひやってみてください

親株はホームセンターやネット通販などで購入することができます。

イチゴの苗の植え方や追肥の仕方、イチゴの管理については他の動画で紹介しています

今回の内容はこちらの動画で詳しく説明しています。

いちごの育て方が知りたい方におすすめはこちらです。

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トマトの脇芽から苗を作る方法はこちらです。

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編集長がイチゴの本を出版します

編集長が家庭菜園の入門本を出版しました

動画でもっと詳しく見れます

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