いちごの苗取り後の親株は捨てるべき?翌年も育てるべき?メリットとデメリットを解説

親株から伸びるランナー
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今回は、イチゴのランナー取りに使った親株は、その後どうしたらいいのか?について説明します

これはイチゴに関して頂く質問の中で特に多い質問です。

一生懸命育てたイチゴを長く育てたい方もいるのではないでしょうか?

  • イチゴは一年で終わり?
  • 一生懸命育てたイチゴを捨てたくない!
  • なるべくイチゴが病気にならないようにしたい!

という方におすすめの記事です。

いちごの家庭菜園の育て方はこちらで詳しく説明しています。

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いちごを甘くする栽培方法とコツ10個はこちらで詳しく説明しています。

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目次

ランナーを出しているイチゴの親株

実際のイチゴを見ながら説明します

今、この親株からこんな風にランナーが出ています。

親株から伸びるランナー

この下にポットを置いてポット受け育苗という方法で苗を作ることもできます

ポット受け育苗の様子

もしくはランナーをハサミで切って挿し木として使うランナー挿し育苗という方法で苗を増やすこともできます。

ランナー挿し育苗

苗の増やし方はこちら動画で紹介しているので、ぜひそちらをご覧ください

親株として使ったイチゴの株をどうするのか

今回は苗を増やした後親株どうしたらいいのか?という話をします。

イチゴの親株は捨てる?育てる?

イチゴの親株をどうするのか選択肢は2つあります。

  1. このまま育て続けて来年も他の苗と一緒に育てる
  2. 子苗だけを育てて、親株は捨てる

上記のどちらかになるのではないでしょうか。

結論を言うと、①でも②でもどちらでもいいです

商業的なイチゴ農園では親株は処分することが多い

イチゴ農園では②が多く、ランナー取りに使った親株は処分し、来年の収穫にもう一度使うことは滅多にないです

基本的に苗を取ったら親株の役割は終わりで処分します。

その場合、翌年に使う親株は

  1. その年に育てた子苗を翌年の親株にする方法
  2. 毎年新しい親株を買う方法

のどちらかで準備します。

②毎年新しい親株を買うというのは、買った親株から子株を作り栽培が終わったら親株も子株も処分します。

そして、翌年はまた新しい苗を買ってきて、それを親株として使うという方法です

コストを抑えたいかリスクを抑えたいかで方法が変わる

なぜ色々な方法があるのかというと、経営者の考え方に違いがあり、病害虫のリスクに地域差があるからです

  • できるだけコストを抑えたい派
  • できるだけリスクを抑えたい派

上記のどちらを優先させるかで最適な方法が違います。

なので家庭菜園の場合でも、親株をどうするかは育てている人次第になります。

イチゴの親株を育て続ける場合

できるだけ低コストで栽培したい場合は、親株を捨てるのはもったいないので、そのまま育て続ける方がいいです

それに、家庭菜園の場合には育てているイチゴに愛着が湧くこともあります。

ずっと育ててきた親株を捨てたり、刈り取るなんてことはできないと感じる方もいると思います。

そのような場合は、親株をずっと育てて頂いても構いません

ただ、同じ株を育て続ける場合は、次に説明する2つのことを注意してください。

注意点①イチゴは2年目以降から収穫量が減る

イチゴの親株は2年目になると基本的に収穫量が減ります

イチゴは何年でも育てられる多年草ですが、基本的に2年目以降は収穫量がどんどん下がっていきます

なので親株を何年も育てるのは非効率です

ただ親株を処分したら別の子苗を親株として植えなければならないし、また親株を買うのも大変です。

注意点②イチゴは長く育て続けると病気になるリスクが高くなる

イチゴは長年育て続けると病気にかかる可能性が高くなります。

栽培期間が長くなればなるほど病気にかかっている可能性が高くなります

なぜなら育てている途中で水や土、もしくは作業している道具や虫など感染物への接触機会が増えるからです。

親株を2年以上育てると、その親株から周りの株や子苗に病気がうつるリスクがあることを承知しておいてください

毎年新しい親株を購入する場合

できるだけ病害虫のリスクを少なくして栽培したい場合は、毎年新しい株を購入するのがおすすめです。

新しく買った株を親株にして、そこから子苗を作って育てます。

そして、収穫が終わったら子苗も親株も捨てて、翌年は新しい親株を買ってくるというやり方が病害虫のリスクが低くなります

新しく買った親株が既に病害虫を持っている可能性がある

毎年新しく親株を買う方法にも欠点があります。

先ほどの説明では、買ってきた親株が病害虫持っていないという前提で話をしました。

ただ実際は、ホームセンターや苗業者で買った苗は病害虫がついていることがよくあります。

なので毎年、苗業者やホームセンターで新しい苗を買えば絶対に病害虫は出ないかというと、実はそうではありません。

私も色々な業者から苗を買いますが、炭そ病などの親株から移るタイプの病気などが発生してしまうことはあります

メリクロン苗やウイルスフリー苗

最近育てたメリクロン苗

病害虫発生の可能性をできるだけ低くするためには、メリクロン苗ウイルスフリー苗といわれている苗を使います

ウイルスフリー苗とは

 

ウイルスフリー苗は特にウイルス病という病気に非常に効果を発揮します。

一番病害虫のリスクを減らすやり方は

ウイルスフリー苗と呼ばれる苗を毎年買って親株として使うことです

こちら動画でウイルスフリー苗の作り方について詳しく説明しているので、興味がある方は是非ご覧ください

ウイルス病についてはこちらの動画で詳しく解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください。

ウイルスフリー苗のデメリット

実は、毎年ウイルスフリー苗を買って親株として使うことにもデメリットはあります。

  1. 値段が高い
  2. 収穫量がやや少ない

この2つのデメリットがあります。

いちごの苗取り後の親株は捨てるべき?翌年も育てるべき?メリットとデメリットを解説のまとめ

今回説明した方法は、それぞれ一長一短メリットもデメリットもあります。

家庭菜園の方も商業的なイチゴ農園の方も、どれを選ぶのかは栽培している方次第です。

コストとリスクと愛着を天秤にかけて、どのやり方がいいのか考えてみてください。

結論は、一番最初にお話しした「どちらでもいい」ということになります。

「絶対こっちの方が優れている!」とか「絶対こっちにしなきゃいけない!」ということはありません

家庭菜園の方や商業的なイチゴ農園を経営されている方の考え次第です。

親株を毎年違うものに変えても同じ親株を育て続けてもいいです

今回はランナーを取った後のイチゴの親株はどのようにしたらいいのかについて解説しました

私はイチゴについて色々な動画で解説をしているので、ぜひご覧ください。

↓こちらです

YouTubeチャンネル【Daisuke Miyazaki】

今回の内容はこちらの動画で詳しく解説しています。

編集長がイチゴの本を出版します

編集長が家庭菜園の入門本を出版しました

動画でもっと詳しく見れます

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