今回はイチゴを種から育てる方法をご紹介します。
一般的なイチゴは、イチゴから生えてくるランナー(棒のようなもの)を使って苗を作ります。
なので、イチゴを種から育てる機会は少ないかもしれません。
そこで今回は、ホームセンターで買った四季なりイチゴの種をご紹介します。
- イチゴを種から育ててみたい!
- イチゴの種を植えたけど、なかなか芽が出てこない…
- 種まきで使える便利グッズが知りたい!
という方は、ぜひ最後までご覧ください。
ホームセンターで買った四季なりイチゴの種
今回使うのは、ホームセンターで買った四季なりイチゴの種です。
シードボールになった四季なりイチゴの種
この種は普通の種とは違います。
かなり大きな粒が入っているのが見えますか?
この大きな粒がイチゴの種というわけではありません。
いくつかのイチゴの種がコーティングされているというか、いくつかのイチゴの種を合わせて一粒にしています。
白い1個1個の粒にイチゴの種がいくつか入っています。
これはシードボールと呼ばれる、種で作られたボールです。
これを播くことでかなり簡単に育てることができます。
四季なりイチゴの種の播き方
裏面に説明が書いてあるので見てみましょう。
- 連結ポットに種を播く
- 間引き
- 育苗
- 定植
- 収穫
と書いてありますね。
種を播く時期は、4~6月ぐらいの春がいいと書いてあります。
今は10月ですが、気にせずに播こうと思います。
家庭菜園で種からイチゴを育てたい場合は、ホームセンターやAmazonで種子繁殖型の種を購入するのがオススメです。
スーパーで買ったイチゴから種が取れる
スーパーなどで売っているイチゴの種を取って播くこともできます。
スーパーで買ったイチゴから種を取って育てる場合の注意点
スーパーで買ったイチゴから種を取って育てる場合には注意点があります。
例えば、紅ほっぺという品種を買ってきて、そこから種を取って播いたとします。
種から芽が出てきて苗ができたとしても、その苗は紅ほっぺではありません。
遺伝子が紅ほっぺとは異なっています。
なぜかというと、雄しべと雌しべというのは混じり合い、新しい別の形質を持った品種ができてしまうからです。
紅ほっぺと紅ほっぺを掛け合わせても、また別のものができてしまいます。
なので、もしかしたら紅ほっぺとは全然違うすごく小さな実しかならないかもしれないし、全然甘くないかもしれません。
ですが、この方法が品種改良で一番よく使われている交雑育種法といわれる手法です。
スーパーなどで売っているイチゴのツブツブは、一粒一粒に新しい品種としての可能性を秘めています。
なのでスーパーで買ってきた実を播くことで、新しい品種ができるかもしれません。
ただその確率は天文学的な何億分の一みたいな確率なので、そういう事は滅多にありません。
とりあえずホームセンターやAmazonでイチゴの種を購入するのがオススメです。
種子繁殖型の品種「よつぼし」についてはこちらの動画で紹介しているので、ぜひそちらも合わせてご覧ください。
スーパーで買ったイチゴから種を取る方法は、こちらの動画で紹介しています。
今回は育苗にゴールデンピートバンを使う
今回はゴールデンピートバンを使って四季なりイチゴの種を播きます。
育苗トレーや育苗ポットで育苗するメリット
イチゴに限らず色々な野菜の種を播く際、地面やプランターに直接播く方法があります。
ただ、イチゴの場合は育苗トレーや育苗ポットのような小型の場所で苗を育ててから、実際植える地面やプランターに移植します。
その方がスペースも小さくできるし、良い苗だけを選抜することができます。
それから土の状態や水分を常に均一に保ちやすいというメリットがあります。
農家の人は育苗トレーや育苗プラグを持っているので、そこに土を詰めて使います。
でも、家庭菜園でそれを使うのはハードルが高いですよね。
面積も必要だし購入するロットも大きくなるので難しいかなと思います。
野菜の苗作りや種まきの方法はこちらの動画で詳しく説明しています。
手軽に種まきできるゴールデンピートバン
そこで、ホームセンターで見つけた手軽に使えそうなアイテムをご紹介します。
こちらは、ゴールデンピートバンです。
ゴールデンピートバンじゃなくてもいいですが、私が行ったホームセンターの中ではこれが一番お手軽だと思ったので購入しました。
どういうものかというと
- お盆のようなトレイの上にココピート(ココナッツの外側でヤシ殻を粉砕して圧縮したもの)を乗せる
- ココピートを水でふやかして膨張さる
- 種を播く
- 種を播いて苗を作った後に別の場所に移植させる
という商品です。
これが使いやすそうだったので、今回はゴールデンピートバンを使ってイチゴを育てます。
ゴールデンピートバンの中身
さっそく箱を開けて中身を出してみます。
こちらが箱の中身です。
ピートバンというココナッツのヤシ殻を粉砕したものが板になって、5枚入っています。
他にはトレイが5枚入っています。
1枚しか入っていないと思ったので、かなりお買い得です。
ゴールデンピートバンに四季なりイチゴの種を播く
では実際に、ゴールデンピートバンを使って四季なりイチゴの種を播いてみます。
手順①トレイにピートバンを入れる
トレイの上にビートバンをセットできました。
砕いてみると粉っぽくなります。
ピートモスのココナッツバージョンみたいな感じです。
ピートモスは水苔が堆積してできたもので培地に使います。
手順②水を400mml入れる
ここに400mmlの水を注ぐと書いてあるので注いでみます。
使うのは100円ショップで買ったアイテムで、ペットボトルにつけるとジョウロみたいになる商品です。
まずは200mlぐらいかけて様子をみてみます。
水をガンガン吸って、もう水がなくなったので追加します。
実際イチゴ農家でもピートモスやココピートを使うことが多いです。
ココピートは圧縮されているものと圧縮されていないものがあります。
圧縮されているココピートは、今回みたいに水をかけてふやかして柔らかくする作業が必要になります。
pH調整やECの調整がされてないココピートを使う場合は、調整をしてから使わないと栽培に悪影響が出ます。
ピートモスの使い方は、こちらの動画で詳しく説明しています。
これで400mmlすべて注ぎました。
ピートバンの厚さが厚くなってきているのが分かりますか?
最初はかなり薄かったですが、今ではトレーと同じくらいの高さに膨らんできています。
普段私が圧縮されたココピートを使う場合は、手でほぐして粉にして使うんですよね。
ただ使い方の説明には、ほぐすように書いてないのでほぐさずに使ってみようと思います。
今回はゴールデンピートバンという商品を使いました。
ゴールデンピートバンがない場合は、薄めの容器に園芸用の培土やホームセンターで売っている種まき用の土を買ってきて詰めてもOKです。
今回は底に穴が空いてない容器を使いましたが、底に穴が開いている容器を使ってもいいです。
底に穴が開いている容器の方が排水性が良いので、水やりの難しさが減ります。
大きな植木鉢などに直接播くよりは、小さな容器を使ってまずは苗作りをしましょう。
手順③ピートバンに四季なりイチゴの種を播く
ピートバンに四季なりイチゴの種を播いていきます。
種を播くというと、ここに穴を掘って埋めるようなイメージをする方が多いと思います。
種には
- 光があった方が芽が出るもの
- 光がない方が芽が出るもの
の2種類あります。
イチゴの種は光が必要で、光がないと芽が出ません。
なので、深く掘って種を播くとイチゴの芽が出にくくなってしまいます。
本来であればパラパラと表面に播くぐらいでもいいです。
ただ、そうすると水やりをした時に種が流れて別の場所に移動してしまうので、今回はくぼみを作ってそこにイチゴの種を置いていきます。
割り箸で9カ所にちょっとしたくぼみを作りました。
では、四季なりイチゴの種を播いてみます。
こちらが四季なりイチゴのシードボールです。
こんな感じに一粒一粒に何粒かのイチゴの種がくっついています。
これを播いていきます。
今回はシードボールという大きな粒を使ったのでこんな感じに播きました。
シードボールになっていないイチゴのツブツブはかなり小さいですよね。
小さなツブツブを播く時には、すじ播きといって線のように播くのがオススメです。
種の数が少ない場合は、今回みたいに粒播きというか点々と播いてもOKです。
手順④霧吹きで水をあげる
ジョウロを使って水を与えるとイチゴの種が流れやすいです。
今回はシードボールなので流れても目立ちますが、通常のイチゴの種は流れてしまいます。
なので水やりにはジョウロは使わずに霧吹きを使いましょう。
これは100円ショップで買ってきた霧吹きです。
イチゴの種が流れてしまわないように霧吹きを使って表面を湿らせて水分を保つようにします。
イチゴの種は発芽するのに約2~4週間は時間が必要
イチゴの種が発芽するには、水分と太陽の光が必要になります
イチゴの種は芽が出てくるまでに2~4週間くらいは時間が必要になると思います。
なので1ヶ月ぐらいは芽が出てこなくても諦めずに、太陽の光と水をしっかり与え続けてください。
ネームタグを用意する
種を播いたらネームタグを用意して、どんな種を播いたのか忘れないようにしましょう。
今回は四季なりイチゴを播いたので「四季なりイチゴ」と書きました。
皆さんお気づきかと思いますが、私は文字が非常に汚いというコンプレックスを抱えております。
それから播種日も書きましょう。
順調にいけば10~11月ぐらいには種が発芽して芽が出てくる予定です。
【家庭菜園のいちご】いちごを種から育てる方法を紹介しますのまとめ
今回は、ゴールデンピートバンを使った四季なりイチゴの種まきをご紹介しました。
本来のイチゴの種はとても小さいので、シードボールになっているととても扱いやすいですよね。
また今回使用したピートバンという商品は、使わない時にコンパクトに収納できます。
イチゴの種は発芽するまでに2〜4週間くらいということなので、発芽した時の喜びは計り知れません。
ぜひ皆さんも、イチゴを種から育ててみてはいかがでしょうか?
今回紹介した内容は、こちらの動画でご覧になれます。