今回は、家庭菜園のイチゴで10月から12月にランナーや花が出たらどうするべきかについて紹介します。
- イチゴからランナーや花が発生したらどうしたらいいの?
- 10月から12月でも苗作りはできるの?
このような疑問や要望がある方は、ぜひ最後までお読みください。
いちごのランナーはどうするべき?
まず、10月から12月頃に発生したランナーはどうするべきかについて説明します。
そもそもなぜこれが問題かというと、通常は苗を作るために、初夏から初秋に出たランナーを使います。
但し、10月から12月ぐらいにもランナーが発生することがあり、「このランナーも苗作りに使うことができるのか?」ということで悩んでいる方が多いと思います。
結論から言うと、この問題はケースバイケースです。
ここでは、下の4つのケースに分け、それぞれのケースについてどのように対応したらいいのかを詳しく説明していきます。
- イチゴの苗が足りている →温暖な地域 or ハウスが使える環境
- イチゴの苗が足りている →寒冷な地域 or ハウスが使えない環境
- イチゴの苗が足りていない →温暖な地域 or ハウスが使える環境
- イチゴの苗が足りていない →寒冷な地域 or ハウスが使えない環境
「温暖」と「寒冷」の定義
上記の「温暖」や「寒冷」の定義についてですが、基本的には九州や四国、中国地方など西日本の地域は「温暖」と考えてください。
一方、東北や北海道は「寒冷」と考えてください。
関東や関西などはその中間的な地域となりますが、例えば長野県などは寒冷な地域になりますし、西日本であっても標高の高いところなどは寒冷な地域に分類されることもあります。
みなさんがお住まいの地域が上記4つのケースのどれに当てはまるかを見極めてください。
ケース別のいちごのランナー発生時の対処方法
では、実際に10月から12月頃ににランナーが発生した場合、どうすればよいのかを4つのケースごとに説明します。
まず、苗が足りている場合については、1のケースであっても2のケースであってもランナーを取って捨ててしまうのがおすすめです。
苗が足りていない場合、3のケースであれば、そのランナーを使って苗を作るのがおすすめです。
4のケースの場合は、1や2のケースの場合と同様に、ランナーは取って捨ててしまうのが良いでしょう。
結論としては、10月から12月頃にランナーが発生した場合、ランナーを捨てずに苗づくりに使うのをおすすめできるのは3のケースのみです。
いちごのランナーを使って苗作りをする際の注意点
上記3のケースで、実際にランナーを使って苗作りをする際の注意点について説明します。
まず、苗を作ると親株が養分を送るので、株の体力がやや消耗されます。
それから、ポット受け育苗や挿し苗と呼ばれる方法を使った、苗を作る作業が必要になります。
苗作りの方法は、ポット受けでも挿し苗でもどちらでも構いません。
また、温暖な地域の露地、もしくはビニールハウスの場合であっても、出来る限りの保温や加湿をした方が苗の生育は良くなります。
いちごの花が出たらどうするべき?
次に、10月から12月頃に出た花房はどうするべきかについて説明します。
通常は、実を収穫するために初春から晩春に出た花を使います。
しかし、品種や環境条件によっては、10月から12月頃に花が出てきてしまうことがあります。
この花を使って実を収穫できるのかどうかで悩んでいる方も多いと思います。
これについても、結論としてはケースバイケースになります。
花についても、下の4つのケースに分けて対策を説明します。
- 収穫しなくてもいい →温暖な地域 or ハウスが使える環境
- 収穫しなくてもいい →寒冷な地域 or ハウスが使えない環境
- すぐに収穫したい →温暖な地域 or ハウスが使える環境
- すぐに収穫したい →寒冷な地域 or ハウスが使えない環境
※「温暖」と「寒冷」の定義については、前述のランナーの項目で説明した通りです。
ケース別のいちごの花が発生した際の対処方法
では、実際に10月から12月頃に花が発生した場合、どうすればよいのかを4つのケースごとに説明します。
まず、収穫しなくてもいい場合、上記1と2のケースではいずれも花を取って捨ててしまうのがおすすめです。
すぐに実を収穫したい場合については、上記3のケースでは、花を残しておいて、1~2か月後の収穫を目指すのがよいでしょう。
この収穫するタイミングが1~2カ月後というのは、時期的にも気温が低いためです。
夏場であれば、3~4週間で収穫できるんですが、気温が低ければ低いほど、花が咲いてから収穫するまでの日数は長くなります。
すぐに収穫したい場合であっても、上記4のケースの場合には、花を取って捨ててしまうのがおすすめです。
結論としては、10月から12月頃に花が発生した場合、花を取らずに収穫を目指すのをおすすめできるのは3のケースのみです。
いちごの花を残しておいて実の収穫を目指す際の注意点
上記3のケースで、花をの残しておいて収穫を目指す際の注意点について説明します。
まず、実を収穫すると実の方に養分を送るため、株の体力がやや消耗します。
さらに人口受粉が必要になります。
また、出来るだけ保温や加温をしてあげたほうが、実を早く収穫することができます。
ここで実を収穫してしまったら、「翌年の春に収穫できる実が減ってしまうのでは?」と思われる方もいるかもしれません。
その点に関しては、花が出てきてしまった段階でその花の分の収穫量が減ってしまうことが確定していまうため、取ったとしても残しておいたとしても結果は同じになります。
花を取って捨てた場合と、収穫を目指して花を残した場合の違いは、実を収穫するために株の養分が実に集まることです。
そうすると、例えば根の量が減ってしまったりすることで、翌年の春に収穫できる実のサイズが小さくなったり、数が減る可能性はあります。
家庭菜園のイチゴで10月から12月にランナーや花が出たらどうするべきかのまとめ
今回は、家庭菜園のイチゴで10月から12月にランナーや花が出たらどうするべきかについて紹介しました。
家庭菜園でイチゴを育てていると秋から冬の管理で悩むことが多いのではないでしょうか?
みなさんが育てているイチゴでも、10月から12月にランナーや花が出ることもあると思います。
もし10月から12月頃にランナーや花が出た場合、その対処方法はケースバイケースですが、今回の記事で紹介した4つのケースに当てはめて、適切な対応を心がけてください。
動画でも紹介していますので、ぜひご覧ください。