今回は、再生栽培の生育状況と注意点、新作7種類を紹介します。
- 再生野菜のやり方は知っているけど、その後が気になる
- どんな野菜が再生栽培で育てられるの?
- ちょっと変わった野菜を再生栽培で育ててみたい
このような疑問や要望がある人は、ぜひ最後までお読みください。
現在育てているリボベジの生育状況
実際に育てている再生栽培の様子がこちらです。
それぞれ細かく見ていきましょう。
ワケギ(小ネギ)の様子
まず、ワケギ(小ネギ)の様子から紹介します。
このように順調に育っています。
切られている部分は、料理に使うために切ったからです。
節から上の部分を切って料理に使用し、その下から脇芽が生えることを期待してこのように育てています。
アボカドの様子
次に種から育てたアボカドの様子です。
こちらも順調に育っています。
暖かくなってからは部屋の外で育てています。
それから、ペットボトルに水を入れて、芽が出るのを待っているアボカドの種もあります。
上部が割れてはきましたが、まだ芽は出ていません。
ジャガイモの様子
こちらはジャガイモの様子です。
ジャガイモについては、再生栽培と言っていいのか微妙な部分もありますが一応紹介します。
ジャガイモはスーパーなどで売られているものをそのまま植えたので大丈夫です。
今回育てているのは、「インカのめざめ」という品種で、ホームセンターで購入した種芋から育てました。
スーパーで売られているジャガイモとホームセンターで売られている種芋に大きな違いはありません。
スーパーで買ってきたジャガイモから芽が出てしまい食べられなくなってしまった場合など、そのジャガイモを一旦土に植えて、そこから新たに収穫したジャガイモであれば、毒を気にせずに食べることができます。
パクチーの様子
次に紹介するのはパクチーです。
葉っぱの色が少し変色してしまっています。
通常の緑色よりもかなり濃い色になっています。
原因は寒さや、肥料分が多すぎたこと、根痛みなど様々な要因が考えられます。
このパクチーも、スーパーで買ったものをそのまま土に植えただけです。
植える際は、根っこが付いているものを選ぶようにしましょう。
このように芽から新しい葉が出ているので、問題なく育ちそうです。
フェンネルの様子
こちらは植えてから3週間ほど経ったフェンネルの様子です。
こちらもかなり元気に育っています。
元々、根っこが付いた状態で売られていたものを、新葉の部分だけ残して植えると、このように次の新しい葉も出てきました。
もう少し大きくなれば、収穫して食べることができそうです。
但し、右側の株だけ葉が黄色く変色してしまい、生育が悪そうなので枯れてしまうかもしれません。
それと手前に植えた2株についても、新しい葉が出ていないので、このまま枯れてしまうかもしれません。
このように、再生栽培は切断する部分や株によっては枯れてしまうこともあります。
ニンニクの様子
こちらはニンニクの様子です。
こんな風に芽を伸ばしてくれています。
今回はニンニクを丸ごと1個植えたのではなく、料理に使ったあまりの部分(3分の1くらい)を植えたものです。
芽を出してくれてはいるものの、寒波の影響もあってか、葉の色が変色してしまっています。
それでも根っこもしっかり生えているので、このまましっかり育つのではないかと思います。
水やりで土が流されてしまっているので、根がむき出しになっている辺りには土を足しておきます。
長ネギの様子
次は長ネギの様子です。
こちらも丸ごとではなく、料理に使ったあとの根本部分だけを植えました。
そうするとこのように中心の部分がぐんぐんと伸びてきました。
こちらも寒波の影響か、少し変色しており、3本植えたうちの2本はこのようになんとか元気に育っていますが、1本は枯れてしまいました。
ハクサイの様子
こちらはハクサイの様子です。
ハクサイについては4/1カットの根本だけを植えました。
根っこも付いていなかったので、すぐに枯れてしまうかと思ったのですが、予想に反して新芽が動き出しました。
ダイコンの様子
次はダイコンの様子を紹介します。
ダイコンは、水につけている間は元気でしたが、土に植えてから萎れてしまいました。
原因は、土からでは水分がうまく吸収できないということが考えられます。
上部にはダイコンの花ができています。
ダイコンは上の部分だけを切った場合、土に植えるのではなく、ずっと水につけておいて花を咲かせて楽しむことをおすすめします。
ニンジンの様子
ニンジンの様子がこちらです。
2株植えましたが、一株は芽を出し、もう一株は芽を出しませんでした。
芽を出したほうの株も、しばらくは元気に育っていましたが、寒波の影響もあってか完全に葉っぱが枯れてしまいました。
しかしながら、今になって新芽が出ているのが確認できます。
ニンジンについても、土に植えてしまうと水を吸い上げる力がかなり弱くなってしまうようで、水につけておいて葉だけを食べるほうが間違いなさそうです。
タマネギの様子
こちらはタマネギの様子です。
タマネギについても丸ごと植えたのではなく、8/1くらいにカットした根っこの付いた根本の部分だけを植えました。
写真のように、タマネギは芽を出すこともなくそのまま枯れてしまいました。
豆苗の様子
次は豆苗の様子を紹介します。
豆苗については、スーパーで購入したものを一度収穫して食べた後、2回目の芽を10株ずつぐらいに分けてまとめて土に植えました。
その横に、比較対象としてスナックエンドウを一株植えました。
支柱とネットも併せて設置しています。
この豆苗は、エンドウ豆の種を使っていることもあり、豆苗なのに見た目が豆苗っぽくありません。
葉の色も、通常の豆苗よりも緑色が濃いです。
下の方の葉はそれほどでもないですが、上の方の葉はサイズは小さいもののエンドウ豆の葉らしくなってきているのがわかります。
このまま順調に育てて、豆苗からエンドウ豆の収穫を目指します。
新しく始めた(これから始める)再生野菜7種類の紹介
ここからは、最近新しく再生栽培を始めた野菜やこれから始める再生野菜を紹介していきます。
ミント
こちらがミントの再生栽培の様子です。
ただ水につけておくだけで、かなり元気に育っています。
このミントを収穫して料理に使うこともできますし、そこから切り取った株を水につけて、さらに再生栽培することも可能です。
そのぐらいミントは生命力が強く、育てやすいです。
植物を育てるのが苦手な人は、ミントがおすすめです。
水は3日に1回くらいの頻度で交換してください。
使用する水は水道水で大丈夫です。
ミツバ
次に紹介するのは、ミツバです。
スーパーで買ってきたミツバの上の部分は切って料理に使い、その下の部分を写真のように水につけて育てています。
新しい葉も生えてきているのがわかります。
今回のミツバは、スポンジが付いた状態で販売されていたので、水耕栽培されていたものと推測できます。
現在は水道水に入れて育てています。
このように、ミツバも水道水や薄い液肥を使って育てることができます。
薬味などにも使うことができるので、とても便利な野菜です。
パイナップル
こちらは、再生野菜業界の王道であるパイナップルです。
小さなパイナップルをお店購入し、ヘタの部分だけ取って水につけてあります。
もう少しすると、葉の根元部分から根が生えてきます。
但し、パイナップルは南国の植物のため寒さにとても弱いので、冬の寒さ対策はしっかり行うようにしましょう。
ルッコラ
次にルッコラを紹介します。
ルッコラもスーパーで買ったものを、葉っぱの部分を食べて、根元の部分を残して水につけておきました。
このように葉も元気で、脇芽も出てきました。
この調子で、水につけたまま育てます。
クレソン
次はクレソンです。
こちらもスーパーで買ってきたものを育てています。
水につけて3日目ですが、すでに根がたくさん伸びています。
水につけた翌日には根が生えていました。
クレソンもサラダなどにするととても美味しい野菜ですので、ぜひスーパーで買ってみてください。
ちょっと余ったクレソンをこのように水につけておくと、簡単に再生栽培を行うことができます。
クレソンは、水耕栽培やアクアポニックスによく利用されている野菜で、このように水が好きで生命力が強い植物です。
葉の付け根をよく観察してみると、根が生えてきているのがわかります。
このぐらい根っこが生えやすく生命力が強い野菜です。
柑橘類の種
こちらはミカンの種です。
ミカンでなくても、オレンジや八朔、伊予柑など柑橘の種であればなんでも構いません。
この種をこれから播いて育ててみる予定です。
柑橘類も比較的温暖な気候でないとうまく育たたないため、寒い地域の場合は、ユズくらいしか上手く育たないかもしれません。
中玉トマト
次は中玉トマトです。
こちらもスーパーで買ってきたものですが、冷蔵庫の奥の方で忘れられていたトマトです。
このように皮がぶよぶよになるくらい、過熟状態になってしまったものです。
この状態で食べてもあまり美味しくないので、せっかくなので今回は再生栽培に使ってみようと思います。
トマトの実の中には種がたくさん入っているので、うまくすれば育ってくれると思います。
再生栽培を行う際の注意点
再生栽培を行う際に一つ注意点があります。
例えば、ここで紹介したジャガイモやミントについては、栄養繁殖と呼ばれる自分のクローンを作るような形で繁殖していきます。
そのため、再生栽培を行って新たにできたジャガイモやミントも、基本的には元の品種と全く同じものを作ることができます。
一方、トマトをはじめ種子で繁殖を行う植物については、種の遺伝子は親株の遺伝子とは全く違うということを理解しておきましょう。
つまり、このトマトが桃太郎という品種のトマトだったとしても、その種を播いても桃太郎はできないということです。
種を播いて育てる場合には、基本的に元の品種よりも劣るということを覚えておいてください。
再生栽培の始め方
それでは実際に再生栽培をはじめてみましょう。
準備するもの
まず以下の物を用意してください。
- プラスチック製のカップ(紙コップでもOK)
- シャーレ(お皿などでもOK)
- ハサミ、カッター、キリなど(カップに穴を空けるため)
- ピンセット
手順1:プラカップの底に穴を空ける
プラカップは植木鉢の代わりに使いたいので、キリなどを使って底に穴を空けます。
手を怪我しないように注意しましょう。
このようにプラカップの底に3カ所穴を空けました。
シャーレ(お皿)には穴は空けません。
手順2:プラカップに土を入れる
次に、底に穴を空けたプラカップに土を入れていきます。
土は市販の培養土でも、地面に落ちている土でもどちらでも構いません。
プラカップの7分目ぐらいまで土を入れましょう。
これで種まきの準備は完了です。
種類別の再生栽培の方法
再生栽培を始める準備が整ったら、種類別に再生栽培の方法を紹介します。
今回は柑橘の種、中玉トマト、ジャガイモ、4種類の葉物野菜(ミント、クレソン、ルッコラ、ミツバ)についてそれぞれ紹介します。
柑橘の種を播く
プラカップに土を入れたら、種を播きましょう。
今回は柑橘の種を播いてみます。
プラカップ1個につき2~3粒ずつ種を播きます。
最後に種が隠れるよう土を被せます。
たまに水やりをしながら、芽が出るのを待ちましょう。
トマトの種を播く
次はトマトの種を播いてみます。
まず、用意したトマトを半分に切ります。
中のゼリー状の部分に入っているのがトマトの種です。
ピンセットを使って種を取り出し、プラカップの土に播いていきます。
下の写真のような感じで取り出せれば大丈夫です。
最後に種を全体に広げ、土を被せます。
土を被せたら、指で少し押さえておきましょう。
あとはたまに水やりをしながら、芽が出るのを待ちましょう。
ジャガイモの再生栽培
次はジャガイモです。
スーパーなどで普通に購入したものを用意してください。
半分に切って水につけて、どんな風に育つか見てましょう。
ジャガイモを半分に切ったら、下の写真のようにシャーレに置いて水を入れます。
葉物野菜(ミント、クレソン、ルッコラ、ミツバ)の再生栽培
次は、4種類の葉物野菜を使って再生栽培をやってみましょう。
今回用意したのは、ミント、クレソン、ルッコラ、ミツバの4種類です。
4つとも、プラカップに入れて水につけておくだけです。
もし途中で水道水だけでは元気がなくなってくるようであれば、液体肥料も使います。
最初は水だけで大丈夫です。
再生栽培の生育状況と注意点、新作7種類の紹介のまとめ
今回は、再生栽培の生育状況と注意点、新作7種類について紹介しました。
今回記事で紹介したような流れで再生栽培を行っていきます。
但し、本格的に野菜を育てたい場合には、種や苗を買って育ててください。
気軽に再生栽培を試してみたいという方は、スーパーで買った野菜でも今回のように再生栽培を行うことができます。
再生栽培は、これができるからといって食糧危機を乗り越えられるような大げさな技術ではありません。
しかしながら、誰でも簡単に気軽に植物を育てる楽しさや心を癒す効果はあると思います。
また、再生栽培はほんの少しだけ料理に添える野菜を作るためにはとても便利な方法です。
ぜひ、みなさんも今回の記事の内容を参考に再生栽培に挑戦してみてください。
動画でも紹介しているので、ぜひご覧ください。