今回は、3月に種まきや苗の植え付けがおすすめの野菜ランキング18選を紹介します。
このランキングでは家庭菜園愛好家の方を以下の3つのカテゴリーに分けて、それぞれにおすすめの野菜や品種、栽培方法などを紹介していきます。
- 初心者(家庭菜園を全くやったことがない人、または始めて1~2年くらいの人)
- 中級者(家庭菜園の経験が3~5年ぐらいある人、自分で保温のためにトンネルを作れる人、ビニールハウスを持っている人など)
- マニアック(家庭菜園を何年もやっており普通の家庭菜園に飽きた人、おすすめの野菜の情報など既に全部知っている人、変わった野菜や栽培方法に挑戦してみたい人など)
あなたに当てはまるカテゴリーはどれですか?
自分に当てはまるカテゴリー中心でも構いませんので、ぜひ最後までご覧ください。
初心者向けオススメ野菜ランキング5選
ここでの「初心者」とは、以下の人を想定しています。
- 家庭菜園を全くやったことがない人
- 家庭菜園を始めて1~2年くらいの人
初心者向け第5位 ワイルドストロベリー
ワイルドストロベリーは、普通のイチゴの遠い親戚にあたる植物です。
見た目は普通のイチゴとそっくりですが、よく見ると葉っぱの形は少し違います。
実のサイズも普通のイチゴよりもとても小さいです。
野菜というよりもハーブや野生の植物に近い品種で、育てるのはすごく簡単です。
「イチゴを育ててみたいけどちょっと難しそうだなぁ」
と感じている人は、このワイルドストロベリーから始めてみると良いでしょう。
ワイルドストロベリーの苗はどの時期でも手に入れることができます。
3月頃に買って植え付けるとすごく育てやすいのでおすすめです。
初心者向け第4位 室内で育てる再生栽培
再生栽培とは、スーパーなど販売されている野菜の一部を使って、そこからもう一度野菜を育てる方法です。
再生栽培を始めるタイミングとしては、真夏や真冬ではなく、春に始めるのがおすすめです。
例えばどのような野菜が育てられるかというと、
- ニンジン
- 玉ねぎ
- チンゲンサイ
- 小松菜
- キャベツ
- パイナップル
- アボカド
などいろいろな野菜を再生栽培で育てることができます。
「家庭菜園を始めてみたいけど、ホームセンターに行って種や野菜の苗を買ってまでは…」
という人は、まずはこの再生栽培から始めてみてください。
初心者向け第3位 室内でミニトマトの種をまく
本当に家庭菜園が初めての人には、ミニトマトを種から育てるのはおすすめしません。
初めての人は、ホームセンターでミニトマトの苗を買いましょう。
その場合、苗を買うタイミングは5月がおすすめです。
また「家庭菜園で既に苗からミニトマトを栽培して成功したことがある人」は、ぜひ種からミニトマトを栽培することに挑戦してみてください。
ミニトマトの品種は、「チカ」、「ココ」、「アイコ」などが育てやすいのでおすすめです。
初心者向け第2位 ジャガイモ
ジャガイモは2月下旬~3月下旬ぐらいまでの間に、種イモを植えるのがおすすめです。
芽が出た状態の種イモを植え付けると良いです。
畑、プランター、植木鉢などで栽培が可能です。
ジャガイモは比較的育てやすい野菜なので、初心者の人にもおすすめです。
おすすめの品種は、「インカのめざめ」です。
その理由は、「とにかく味が美味しいから」です。
「これはジャガイモじゃないんじゃないか?」というぐらい味が濃くて美味しいので、ぜひ育ててみてください。
初心者向け第1位 葉物野菜全般
サニーレタス、キャベツ、小松菜、ほうれん草などの葉物野菜は、3月~4月頃から育て始めるとすごく育てやすいです。
しかも、葉物野菜は葉っぱが出てきた時点で収穫ができます。
中でも特に育てやすいのは、サニーレタスです。
初心者の人はぜひ、サニーレタスから始めてみてください。
家庭菜園中級者向けオススメ野菜ランキング5選
次に家庭菜園中級者向けのおすすめ野菜を紹介します。
ここでの「中級者」とは、以下に該当する人を想定しています。
- 家庭菜園の経験が3~5年ぐらいある人
- 自分で保温のためにトンネルを作るなどの寒さ対策ができる人
- ビニールハウスを持っている人
中級者向け第5位 イチゴ
本来、イチゴは秋に植えて翌年の春に収穫することが多いのですが、春に植えることもできます。
春にイチゴを植えた場合、上手くいけば春~初夏に収穫ができます。
夏の間に苗を増やして、それを秋に植えることで苗をたくさん増やすことができます。
そうすることで、その翌年にはさらにたくさんのイチゴを収穫することができるようになります。
イチゴは野菜の中でも育てるのが難しい種類と言われています。
なので初心者の人にはおすすめできませんが、中級者の人はぜひ挑戦してみてください。
おすすめの品種についてですが、味の良さだけを考えると「とちおとめ」がおすすめです。
ただし、とちおとめは育てにくい品種ですので覚悟が必要です。
甘さを追求していくと、「章姫(あきひめ)」がおすすめです。
章姫は「うどんこ病」という病気が発生しやすいというリスクがあります。
他には、露地栽培用の家庭菜園向けの品種として「東京おひさまベリー」という新しい品種もあります。
ただ人気がありすぐに売り切れてしまうため、苗がなかなか手に入らないという問題があります。
古い品種にはなりますが、露地栽培用の「宝交早生(ほうこうわせい)」という家庭菜園では定番の品種もおすすめです。
白イチゴを育てたいという人向けには、「エンジェルエイト」や「白蜜香(しろみつか)」という品種がおすすめです。
これらの苗はホームセンターで購入できますので、ぜひ育ててみてください。
それから最近では「トスカーナ」という品種など、花が赤い品種も出回るようになってきました。
花が赤い品種は、普通のイチゴのように実も収穫できるうえに、花を観賞用として楽しむこともできます。
少し上級者向けの内容になるかもしれませんが、ポットのまま室内のミニ植物工場で育てることで、イチゴを鑑賞用として栽培することもできます。
中級者向け第4位 スイカ(小玉スイカ)
スイカ割りやバーベキューの時など、スイカは人が集まるときに重宝する夏野菜の定番として知られています。
スイカは珍しい品種などになると、苗が販売されていなかったりもするので、その場合は種から育てると良いでしょう。
おすすめの品種は「ピノガール」です。
このピノガールの特徴は、種がとても小さく、種ごとポリポリ食べられるおもしろいスイカです。
普通のスイカに飽きてしまった人は、ぜひこのピノガールを育ててみてください。
中級者向け第3位 ミニトマト 中玉トマト 大玉トマト
トマトを育てる場合、ミニトマトは初心者の人にもおすすめできます。
しかし中玉や大玉トマトは栽培方法が難しいため、おすすめできません。
ある程度ミニトマトの栽培が上手くいった経験のある中級者の人は、中玉や大玉トマトの栽培に挑戦してみてください。
おすすめの品種ですが、ミニトマトについては、「チカ」「ココ」「アイコ」の他に「プチぷよ」という品種もおすすめです。
プチぷよは、薄皮のミニトマトで食感に特徴があるとても人気の品種。
赤と黄色の2色があります。
普通のミニトマトに飽きてしまった人は、ぜひこのプチぷよを育ててみてください。
中玉トマトでは「フルティカ」という品種が育てやすいのでおすすめです。
大玉トマトでは桃太郎系の品種をおすすめします。
第1花房をしっかりと受粉させることや、尻腐れを予防するなどトマト栽培の基本は忘れずに行ってください。
中級者向け第2位 枝豆
枝豆は鮮度がすごく大事な野菜です。
そのため、スーパーなどで買うよりも自分で家庭菜園で育てて収穫することで、より新鮮な枝豆を食べられるというメリットがあります。
また、枝豆はビールのおつまみや子供のおやつなど、食べてもとても美味しい野菜です。
枝豆の種をまく際のポイントは、一度にたくさんの種をまくのではなく、1~2週間ずつ種をまく時期をずらすのがおすすめです。
そうすれば、収穫時期も1週間ずつずれていくので、毎週ベストな状態の新鮮な枝豆を収穫できるようになります。
時期としては、3月中旬頃から種をまき始めて、1~2週間ずつタイミングをずらして種をまくと良いでしょう。
栽培方法については、通常の栽培方法の他に「摘芯断根栽培(てきしんだんこんさいばい)」というのがあります。
摘芯断根栽培は、出てきた芽の中心部分を取り除き、さらに根も切ります。
茎と葉っぱの状態にして土に挿し、そこから新たにわき芽を出させる栽培方法です。
普通の栽培方法に飽きた人は、ぜひこの方法も試してみてください。
枝豆のおすすめの品種は「湯上がり娘」です。
湯上がり娘は茶豆系と呼ばれる品種でとても甘いのが特徴です。
単純に「美味しい!」
これがこの品種をおすすめする理由です。
中級者向け第1位 トウモロコシ
家庭菜園をするうえでトウモロコシは外せない野菜です。
しかし、トウモロコシはアワノメイガという蛾の幼虫に食べられやすいという弱点があります。
茹でたトウモロコシの中から、湯だった幼虫が出てくるという経験された人も多いのではないでしょうか?
これを防ぐためには、できるだけ早くトウモロコシの種をまいてください。
そうすることで、アワノメイガが活発になる6月頃よりも前に実をつけるように栽培するのが得策です。
早い人であれば、2月頃から種をまいて苗を育てる人もいます。
ただし、トウモロコシは10℃以下になると枯れてしまいます。
なので3月に種をまく場合でも、トンネルやビニールハウスなどの寒さ対策が必須です。
トウモロコシの品種もたくさんありますが、最近の品種であればどれも甘くて美味しいので、どんなものでも大丈夫です。
スイートコーンをはじめ、甘くて美味しいお好みの品種のトウモロコシをぜひ育ててみてください。
野菜栽培マニア向けオススメ野菜ランキング8選
最後に野菜栽培のマニア向けの野菜を紹介します。
ここでの「マニア」とは、以下に該当する人を想定しています。
- 家庭菜園を何年もやっていて、普通の家庭菜園に飽きた人
- おすすめの野菜の情報など既に全部知っている人
- 変わった野菜や栽培方法に挑戦してみたい人
マニア向け第8位 水耕栽培 ミニ植物工場
ちょうど3月は室内の栽培に最適な気温です。
エアコンなどを使用せずに野菜を育てることができます。
ミニ植物工場での野菜の栽培を考えている人は、ぜひ3月から始めてみてください。
例えば、3月から準備をして苗を作り始めて、4月から本格的に稼働するという流れがおすすめです。
初めてミニ植物工場で野菜を育てる人には、サンチュやサニーレタスをおすすめします。
既にそれらの野菜を栽培したことがある人は、「イチゴの水耕栽培」に挑戦してみてください。
マニア向け第7位 キャッサバ
キャッサバはタピオカの原料にもなる植物です。
実際に食べる箇所としては、茎から出た根っこの部分を油で揚げるなどして食べます。
見た目は長芋やサツマイモに少し似ていて、味もとても美味しいです。
日本では、沖縄や鹿児島、群馬や愛知などで育てられています。
キャッサバの栽培方法の一例は以下の通りです。
- 3月に茎を購入し、水に付けておく。
- 4月頃に茎から根っこと芽が生えた状態でポットに植え付け、苗を作る。
- 5月頃に育った苗を畑に植え付ける。
キャッサバを育てたい人は3月に茎の部分を購入しておくと良いでしょう。
最近はネット通販やメルカリなどでも購入することができます。
家庭菜園を何十年もやったことがある人でも、キャッサバを育てたことがある人は少ないのではないでしょうか?
この機会にぜひキャッサバを育ててみてください。
マニア向け第6位 四季成り性イチゴ
普通のイチゴは収穫時期が春から初夏にかけてです。
しかし四季成り性イチゴは、春・夏・秋の3シーズンで収穫することができます。
また、世の中に存在するイチゴの1%ぐらいしか出回っていないと言われており、とても珍しい種類になります。
通常、四季成り性イチゴは気温が高い時期に実をつけるため、普通のイチゴのようにあまり甘くなりません。
しかし、北海道や東北、長野のような夏でも比較的涼しい地域だと育てやすく、味もやや美味しく育ちます。
この四季成り性イチゴに関して言えば、家庭菜園をやるのに難しい寒い地域に住んでいても、関東や西日本の人よりも有利に育てることができます。
寒い地域にお住まいの人は、ぜひこの四季成り性イチゴを育ててみてください。
おすすめの品種としては、「よつぼし」という品種をおすすめします。
よつぼしは正確には一季成り性の品種ではあるものの、四季成り性の特性も持ち合わせています。
通常は夏や秋にはあまり収穫ができない品種です。
しかし夏や秋の間、日没から日の出まであかりをつけて日長時間を24時間にすることで、花を出して実をつけることができます。
そのような対策ができるマニアの人は、ぜひこのよつぼしを育ててみてください。
マニア向け第5位 グストイタリア
グストイタリアはトキタ種苗さんが販売しているイタリアの野菜の種のシリーズの名称です。
家庭菜園のマニア層の人は、ホームセンターに売っている種ではもう満足できないと思います。
また、何年も同じ品種を育てていたり、他の人が育てたことのある品種を育てても面白くないと感じている人もいると思います。
そのような人にはぜひ、このグストイタリアのシリーズをおすすめします。
かなりたくさんのラインナップがあり、今まで日本では手に入らなかった品種などもあります。
そこから面白そうな品種を見つけて育てることができます。
例えば、3月であれば「ゴルゴ」という赤と白の縞模様のビーツがおすすめです。
マニア向け第4位 野菜の袋栽培
一般的にはジャガイモやトマトの袋栽培が有名です。
今回、特におすすめしたいのがゴボウです。
なぜなら、普通に育てるとゴボウは地中深くまで長く伸びて成長するため、収穫の際に耕したりする作業がとても大変。
しかし、この袋栽培では、袋をひっくり返したり破いたりするだけで簡単に収穫することができるからです。
ゴボウは3月~4月に種まきをするのが最適と言われていて、3月はゴボウの袋栽培を始めるのにちょうど良い時期です。
袋栽培に使う専用の袋も売られていますし、ゴボウの場合はある程度深さのある土嚢袋を使うのもおすすめです。
土嚢袋の強度に不安がある場合は、二重・三重にして強度を高めて使うと良いでしょう。
マニア向け第3位 自家採種の種栽培
自家採種の種というのは、通常のF1品種とは違う種のことを指します。
F1品種とは、あらかじめ決まった両親の組み合わせで生まれるかなり優秀な野菜の種のことです。
そのため、形質や生育が揃いやすく、病気などへの抵抗性があるなど、とても育てやすいというメリットがあります。
一方、自家採種の種は、F1品種とは真逆で、形質や生育が揃わないなど、優秀ではない部分があります。
故に、マニアの人であればわかる自家採種ならではの面白さがあります。
普通のF1品種の種に飽きてしまった人、もっと面白い栽培がしたいという人は、ぜひ自家採取の種を育ててみてください。
マニア向け第2位 伝統野菜
伝統野菜は在来品種や固定種などとも呼ばれています。
それぞれのある地域でしか育てられていない野菜や、その土地で昔から伝統的に育てられてきた野菜などを指します。
伝統野菜の一例として、「ぼたんこしょう」、「かぐらなんばん」、「八丁胡瓜」などがあります。
最近では、一部のホームセンターやネット通販などで伝統野菜の種を買うことができるようになりました。
どれも日本の一部のごく限られた地域でしか栽培されていない伝統野菜ですが、他の地域に住んでいても種を購入して育てることができます。
このように全国各地でその地域ならではの伝統野菜が栽培されています。
家庭菜園のマニアの人でも、他の地域の伝統野菜までは育てたことがないという人が多いと思います。
みなさんも、自分の地域の伝統野菜はもちろん、他の地域の伝統野菜も探してぜひ育ててみてください。。
マニア向け第1位 フルーツトマト
フルーツトマトとは、トマトの糖度が8以上あるものがフルーツトマトと呼ばれています。
特定の品種や栽培方法を指すものではありません。
普通のトマトの糖度はどのくらいかというと、糖度5程度、イチゴの場合で糖度10~12程度と言われています。
フルーツトマトの中でも、糖度が10以上あるものはかなり珍しく、高級ブランド化されていて、中には糖度13というトマトも存在します。
糖度13にもなると、甘みと酸味が凝縮されていてびっくりするような美味しさです。
糖度10以上の高級ブランド化されているフルーツトマトの品種には桃太郎系の品種が多いと言われています。
通常の栽培方法では、桃太郎という品種はかなり大きくなります。
フルーツトマトとして育てるためには、水の量をかなり減らして栽培する「節水栽培」という方法で育てます。
この方法で育てたトマトは実がとても小さくなりますが、その分味が濃縮され、糖度もアップします。
フルーツトマトを育てたい場合、普通の畑に植えてしまうといくら節水栽培をしても、周囲から雨水や地下水などを吸収してしまうため、なかなか上手く育てられません。
フルーツトマトの栽培を行う際は、「防水断根シート」という根っこや水を通さないシートを使用します。
他にもプランターや袋などを使った「隔離栽培」を行い、雨水や地下水が浸透しない栽培層を作ることが重要です。
さらにそこに点滴のドリッパーなどを付けて、少しずつ水を与えることで、水のストレスを与えて育てることが必要です。
家庭菜園のマニア層の人は、普通の大玉トマトを育てるのにはもう飽きてしまった人が多いと思います。
今年は「節水栽培」や「隔離栽培」などの上級者向けの技術を駆使して、ぜひ糖度の高いフルーツトマトを育ててみましょう。
3月に育てられる野菜ランキング18選まとめ
3月に育てられる野菜ランキング18選ということで、
- 初心者向け5選
- 中級者向け5選
- マニア向け8選
とカテゴリー別にそれぞれ詳しく紹介しました。
家庭菜園をどの程度やってきたかの経験値によって、おすすめする野菜や栽培方法も変わってきます。
今回はこのようなカテゴリー別のランキング形式を採用し、いろいろな野菜や栽培方法を紹介してみました。
動画でも紹介しているので、ぜひご覧ください。