捨てられる土と軽い土は野菜栽培に向いているのか?材料のヤシガラ(ココヤシピート)は農家も使う便利な培養土だけど家庭菜園初心者は注意して使おう

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今回は、捨てられる土と軽い土は野菜栽培に向いているのか?をご説明したいと思います。

  • ホームセンターで軽い土や捨てられる土を見て、買おうか迷ったことがある
  • 軽い土や捨てられる土の材料って何?
  • 実際に買ったことがある

という方におすすめの内容です。

ホームセンターに行って培養土売り場に行くと、「軽い土」や「捨てられる土」と書いてある培養土がたくさん売られていますよね。

そういったものを見た時に、みなさんはそれを買っていますか?

もしくは買うのを止めているでしょうか。

私はこの軽い土や捨てられる土について、ちょっと思うことがあるので今回それをご紹介してみようと思います。

目次

軽い土や捨てられる土の結論

まず最初に結論をもう言ってしまいます。

軽い土や捨てられる土は、プロの農家の人も使うようなものなので、悪いものではないです。

ただし家庭菜園で使う場合には、普通の培養土とはちょっと違う意識を持って使った方がいいと思います。

なので注意して使えば問題ないけれど、注意せずに使うとあんまりよくないと私は思っています。

これから、軽い土や捨てられる土がどういったものなのかを簡単に説明します。

軽い土や捨てられる土を買う人

軽い土や捨てられる石を買う人がどんな人なのかと言うと、私のイメージとして、都会に住んでいて車を持っていない人が多いんじゃないかなと思います。

例えば私の実家は長野県にあるんですが、長野県に住んでいる人ってだいたいみんな車を持っています。

それから、マンションじゃなくて一軒家に住んでることが多いです。

そうすると、まず車があるからわざわざ軽い土を選ぶ必要がありません。

重たい土でも車で余裕で運べます。

もちろん、あんまり大きな袋だったら女性の力だとちょっと運べないからということで軽い土を選ぶっていう可能性はあると思います。

それから一軒家に住んでいて庭があったり、近所に知り合いの農家の人がいたり、周りが畑だらけだったりするので、わざわざ捨てられる土を選ぶ必要がありません。

庭に土を混ぜてもいいし、知り合いの農家の人に土を処分してもらってもいいし、いくらでも土の処分の仕方があります。

ただ都会に住んでいると、車をもっていないという方が多いですよね。

そうするとホームセンターで土を買った時に、重たい土を電車で運ぶのはかなり難しいです。

軽い土であれば、エコバッグの中に入れて家まで持って帰ることができます。

それから都会の方って、アパートやマンションに住んでいることがあって、一軒家だとしても庭は非常に狭いことが多いです。

そうすると野菜を育てたり、観葉植物を育てたりした時に出てくる土の処分に困ります。

土はゴミとしては回収できませんと宣言をしている自治体が多いので、土が捨てられなくて困ってしまいます。

ただ捨てられる土であれば、燃やすゴミとして捨てることができるので非常に助かります。

私は長野県に住んでいた期間も長いですし、東京にも住んでいたことがあるので、そのどちらもなんとなくイメージがつきます。

軽い土や捨てられる土の材料

では軽い土や捨てられる土は何でできているのかと言うと、主な材料はヤシ殻のことが多いです。

ヤシ殻というのは、ココナッツの実の外側の殻の部分が原料になっています。

ヤシの木の外側の殻だから、ヤシ殻なんですね。

この外側の殻を水につけて腐らせて、それを細かく砕いて、粉砕して粉にします。

そうすると土の代わりになります。

そういったものが主な材料になっていて、軽い土や捨てられる土ができている場合が多いです。

中にはこのヤシ殻だけの場合もありますし、このヤシ殻にプラスして腐葉土が入っていたり、籾殻燻炭が入っていたり植物性の材料が入っていることがあります。

ヤシ殻であっても、腐葉土であっても、籾殻燻炭であっても全て植物からできているものなので燃やすゴミとして捨てても植物なので燃やしてしまって問題がありません。

そういったことから、燃やせる土として販売がされています。

それから軽い土となっている理由は、このヤシ殻は空気を含んでいるので非常に軽いです。

同じ容量の土とこのヤシ殻を比べた場合、重さは全然違います。

ただしこのヤシ殻にも、圧縮して販売されているタイプのものがあります。

圧縮したものだと重さは重いです。

ただ軽い土として売られているものは圧縮がされていないので、同じ体積で考えた場合非常に軽くなります。

軽い土や捨てられる土は悪いもの?

次にこの軽い土や捨てられる土を、何か悪いものなんじゃないかと考えていらっしゃる方もいると思うので、その点を少し説明します。

まず軽い土や捨てられる土は、悪いものではないと思います。

なぜかと言うと、この軽い土や捨てられる土の主な原料になっているヤシ殻はプロの農家や大規模な施設園芸の施設でも使うようなものだからです。

たまにニュースとかで、すごい巨大なビニールハウスができてイチゴが大量に育てられていますだとか、トマトが育てられていますなど見ることがあると思います。

あのような巨大な施設園芸の設備ではこのヤシ殻が栽培に使われている場合があります。

もちろんヤシ殻ではない別の培養土が使われていることもあるんですが、最近ではこのヤシ殻が非常に人気でシェアが広がってきています。

それからこのヤシ殻は最近、一般的な培養土にも混ぜられるようになってきました。

特に軽い土や捨てられる土と書いてなかったとしても、培養土の袋の裏面の部分を見てみると赤玉土・鹿沼土・ヤシ殻と書いてある場合があります。

こういった話を聞くと、プロの農家とか大規模な商業的な農園で使われているものだからヤシ殻の土は非常に良いもので、家庭菜園の私もマネしようと思う方もいると思います。

ここでちょっと気を付けていただきたいのは、プロが使うもの=家庭菜園に向いたものではない、ということです。

やっぱりどうしても、プロの農家の人と家庭菜園の方だといろんな条件が違ってきます。

必ずしも、プロが使っているから家庭菜園の人にとっても良いものというわけではないです。

この点は注意して下さい。

私も本業は農業事業のコンサル業をしていまして、いちご農園やトマト農園の立ち上げに携わっていますが、その場合にも最近だとヤシガラの培養土を使うということが増えてきました。

このプロの農家の人にヤシ殻の培養土を勧めているからそれを家庭菜園初心者の人にも勧めるかというと、私としてはちょっとあんまりお勧めしないというか、ちょっと気を付けて使わないといけないと思っています。

ヤシ殻の特徴

では次にこのヤシ殻の特徴を簡単に説明します。

まず軽い土や捨てられる土の中には、ほとんど全部ヤシ殻だけで出来ているというものもありますし、ヤシ殻がメインだけど腐葉土とか籾殻燻炭とかいろいろ混ざっているというタイプのものがあります。

今回はこのヤシ殻だけでできているものを説明します。

ヤシ殻だけでできている場合、この培養土の特徴がかなり偏っています。

パラメーターでいうと、すごく特徴的なパラメーターになります。

一般的な市販の培養土はそのパラメーターがちょうどよくなるようにいろんなものをブレンドしています。

このパラメーターは肥料もちや水はけなどそういったもののことです。

ちょっと話は変わるんですが、コーヒーで考えてみてください。

コーヒーって、ブレンドコーヒーがありますよね。

あれはいろんな産地やいろんな品種のコーヒーをブレンドして、ちょうどいい苦味とか酸味とか甘さとか香りになるように仕上げています。

それがよくある一般的な培養土だと思ってください。

ヤシ殻だけでできている培養土はブレンドコーヒーではなくて、シングルのコーヒーになります。

この産地だけとか、この品種だけとか、この農園だけとか、そのようなコーヒーだと思ってください。

そうするとすごくパラメーターが偏ります。

だからこそ美味しいとか、コーヒー通の人には愛されると思うんですが、一般の人にとったらやっぱりブレンドコーヒーが飲みやすいとかそんなふうに思うと思います。

ちょっとコーヒーで例えて逆に難しくなった気もするんですが、コーヒーが好きなのでコーヒーで例えました。

ヤシ殻培地の問題点と注意点

では次にヤシ殻培地の何が問題なのか、何が注意点なのかを説明します。

軽い土って売っているんですがなんで軽いのかと言うと、すごく簡単に言うと、空気が多いからなんです。

軽いとか重いっていうのは、要するに同じ体積のものに対して、その重量が重いのか軽いのかを言っているってことですよね。

なので軽いということは、同じ体積なんだけれども中に空気の量が多いから軽くなっています。

このヤシ殻というのは非常に空気を含むので、それで軽くなっていると思います。

あとはヤシ殻自体が非常に乾燥するので、水分の含有量が低いのも関係しています。

なぜ空気を含んでいると注意が必要かと言うと、その培養土を植木鉢やプランターに入れた時に中に空気を含んでしまっています。

なので水をあげるとかさが一気に減ってしまったり、育てている間にどんどんかさが減ってしまいます。

そうすると根っこを張る量が減ってしまったり、肥料を保持できる量が減ってしまうので、植物の生育にとって良くありません。

どうしたらいいのかと言うと、植木鉢やプランタに入れる時にしっかりと押し付けて土をその容器の中にたっぷり入れる必要が出てきます。

ただそうすると考えてほしいのは、10Lであってもぎゅうぎゅう詰めにしたら実は10Lよりも少ない体積分しか使えないということです。

そうすると、普通の培養土を10L買ってちょうどよくなる容器だとしたら軽い土や捨てられる土を使う場合には、10Lではおそらく量が足りなくてもっと多めに買わなければいけなくなると思います。

なので軽い土や捨てられる土をホームセンターで買うときには、普段よりも多めに買うようにしてください。

土を選ぶポイント

それから軽い土や捨てられる土を選ぶときのポイントです。

私としてはヤシ殻だけでできているものやヤシ殻の割合が非常に多いものよりも、ヤシ殻だけではなくて腐葉土や籾殻燻炭が入っていたり、ヤシ殻以外のものがたくさん入っているものの方がオススメです。

なぜかというと、コーヒーで言ったらブレンドコーヒーに近いものになるので、肥料持ちや水持ちや中の空気の割合とか、そういったもののバランスが良くなるからです。

ただ先ほども言った通り、ヤシ殻だけであってもトマトを栽培したりイチゴを栽培したりするプロの農家の方はいらっしゃいます。

なのでヤシ殻だけでも育てられないわけではありません。

家庭菜園を何年もやっているベテランの方でしたら、ヤシ殻だけの培養土でも栽培ができると思います。

なのでプロの農家の人みたいにヤシ殻だけの栽培に挑戦してみたいという方でしたら、ヤシ殻だけの培養土を選んであえてそれに挑戦してみるのも面白いと思います。

これから購入する時には、普段よりも多めに買うようにしてください。

ただそうすると軽い土のはずなのに、普段よりも多めに買ってしまうと結局重さがあんまり変わらないんじゃないかなと思うこともあります。

ちなみに今回ここに用意した土を紹介します。

こちらがカゴメのヤシの繊維100%、軽い捨てられるトマトの土です。

これはもうその名の通りヤシの繊維100%だそうです。

軽いし、捨てられるというのを売りにしています。

なので家庭菜園を何年もやっていて、ベテランという方はこれに挑戦してみるのがいいと思います。

それからここにあるのはプロトリーフのかる~い培養土です。

こちらには、鹿沼土・ココヤシピート・ピートモス・籾殻・堆肥・くん炭・パーライトなどというふうに書いてあるので、色々入っています。

おそらく割合はヤシ殻よりも鹿沼土の方が多そうです。

それからこのヤシ殻というのは、いろんな名前で呼ばれています。

ココヤシピート、ヤシ繊維など別の名前で書いてあるかもしれません。

なので初心者の方にはプロトリーフのかる~い培養土の方がオススメで、ベテランの方にはカゴメのトマトの土がオススメです。

ヤシ殻培地の中の様子

中の土の様子も見てみましょう。

この右側は軽い培養土です。

この左側は軽い捨てられる土です。

中身はこんな風になっています。

右側の軽い培養土から見てみると、この茶色っぽい粉がヤシ殻です。

この白いのはパーライトかな。

この黄色いのが鹿沼土ですね。

色々混ざっているのがわかりますよね。

それからこのふんわり感が伝わるでしょうか。

ふんわりと軽い感じに仕上がっています。

色々ブレンドされています。

こっちがヤシ繊維100%の軽い捨てられるトマトの土です。

これはもうほとんどが、ヤシ殻の繊維です。

このヤシ殻は粉っぽいものと、この繊維状の糸みたいなものと、それからチップもあります。

先ほど私が、ヤシ殻は非常にかたよりがあると言ったんですが、具体的にどういうものかと言うと、そのヤシ殻の種類によってもだいぶ変わります。

チップが多い場合もあるし、繊維質のものが多い場合もあるし、粉みたいなものが多い場合もあるし、それをブレンドされているものもあるし、培地によったら上の方は粉っぽいもので下は粒上のものとか、そうやって分かれているものもあったりするので一概にヤシ殻培地=こういう特徴というふうに言うのは難しいです。

それからここに白い粒も入っています。

これは化成肥料ですね。

即効性があるものと、緩効性のものと両方入っているそうです。

こちらもかなりふんわりしています。

ヤシ殻培地の重要な注意点

それから重要なポイントをちょっと伝え忘れたのでもう一点お伝えしておくと、これは植物性のものでできています。

そうするとどうなるのかというと、植物性のものは少しずつ分解されていきます。

分解されて性質が少しずつ変わっていきます。

なので長い期間使おうと思うと、その変化に対応しないといけません。

長いこと使えないとは言わないんですが、使っていくと気相と呼ばれている空気の層が減っていったり排水性が悪くなったりします。

そういった変化に対応して少し排水性が良くするものを混ぜたり、気相を改善するような物を混ぜたりする必要があります。

普通の土ですと土は変化をしないので、長く使ってもあんまり変化がなくてその変化に対応させるという必要がありません。

ただ普通の培養土にも、例えばピートモスとか腐葉土とかヤシ殻みたいに植物性のもので変化するものが材料として含まれています。

なので普通の培養土であってもその変化に対応する必要はありますが、こういう培養土ですと植物性のものだけでできているので普通の培養土よりも変化が大きいです。

ただこういった土は最終的には捨てることが前提ですので、そんなに大きな問題ではないかなと思います。

長い期間使おうと思うと少し注意が必要です。

軽い土や捨てられる土は野菜栽培に向いているのか?まとめ

今回は軽い土や捨てられる土は、本当にオススメできるものなのかというテーマでご紹介しました。

繰り返しになりますが、悪いものではないです。

大規模な施設園芸でも使われているような非常に良いものです。

ただ家庭菜園初心者の方にはちょっと癖が強いかなと思うので、ベテラン勢の方は使うのがいいかなと思います。

初心者の方はいろんなものが混ざっているものがいいかなと思います。

それから容器に入れる時にしっかりと手で押し付けたり、たっぷり使うこと、普段よりも多めに買うことを意識してみてください。

こちらの動画でも紹介しています。

三刀流の効果がある液体肥料の紹介

編集長が実際に買ったAmazonのおすすめ園芸グッズ

Amazonで編集長が実際に買って使っている園芸グッズを紹介します。

①イチゴ栽培用品

②トマト栽培用品

③ミニ植物工場用品

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Daisuke MiyazakiのAmazonの購入履歴

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編集長が家庭菜園の入門本を出版しました

動画でもっと詳しく見れます

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