今回は4種類の梅酒、4種類の果実酒の作り方をご紹介します。
- 梅酒づくりに初めて挑戦したい!
- 変わった果実酒を作ってみたい!
- 法律上は問題がないの?
こんな方はぜひお読み下さい。
自家製の梅酒、果実酒は飲むだけではなく作る工程も出来上がりを待つ時間も楽しいですよ。
果実酒って作っても良いの?
果実酒を作るのは違法なんじゃないの?と思っている方はいませんか?
果実酒を作る行為、飲む行為は合法です。
ただし場合によっては違法になります。
合法となる条件
- 浸け込むお酒のアルコール度数は20度以上
- 浸け込む具材は梅や果物などは合法
- 浸け込んだ果実酒は本人やその家族が飲む場合には合法
違法となる条件
- アルコール度数が19度以下だと違法
- 漬け込む具材がぶどう、米、麦、トウモロコシの場合は違法
- 販売すると違法、旅館などの場合は申請して許可されれば販売可能(合法)
つまり、①20度以上のアルコールを使って②梅や果物などを浸け込み③本人や家族が楽しむ場合は全く問題がありません!
ここで心配になるのは「ご近所さん、友人、親戚などに無料で振舞った時は違法になるのか?」です。
結論を言うと、親戚や友人などに無料で飲んでもらうのは大丈夫です。
ただし、法律上の判断は司法(裁判所の判断)によりますので、当メディアでは一切責任が取れませんので、予めご了承ください。
詳しくは「第166回の衆議院議員国会酒税法に関する質問主意書」が公開されております。
気になる方はそちらをご覧になるか、動画ではもう少し詳しくお話しているので動画をご確認ください。
では、早速作っていきましょう。
梅酒・果実酒作り
今回は4種類の梅酒を作ります。
- 基本の梅酒
- ブランデー梅酒
- 黒糖泡盛梅酒
- 日本酒梅酒
この4種類の果実酒も作ります。
- パイナップル酒
- いちご酒
- ラムチェリー酒
- ラムキャラメルバナナ酒
梅酒の作り方や使う材料
まず梅酒作りの基本的な部分の紹介です。
①使用する容器
ガラス瓶を用意して下さい。
食器用洗剤を使いきれいに洗って水を切っておきましょう。
今回使用する容器は容量は1Lのものを用意しました。
②エタノールによる消毒は必要?
アルコール度数が35度以上のお酒を使用する場合は、入れる時に殺菌される為、省略しても大丈夫です。
アルコール度数が35度未満のお酒を使う場合には消毒をしましょう。
- 少量のホワイトリカーを中に入れて全体に回してからホワイトリカーを捨てる
- キッチンペーパーに含ませて中を拭く
- 霧吹きなどで中に散布する
などの方法があります。
③使う砂糖はなんでも良い?
基本的には氷砂糖を使いましょう。
梅酒や果実酒というのは浸透圧を利用して味や風味を引き出していきます。
その為ジワジワと溶ける氷砂糖がオススメとなります。
普通の砂糖は、果実にお酒が入る前に溶けきってしまう為、果実から風味が出にくくなります。
もし氷砂糖ではなく普通の砂糖を使いたい方は、2週間毎に50gという風に、時期をずらしながら少しずつ加えるようにしてください。
④お酒の種類は?
ホワイトリカーが一般的ですが、お好みのお酒でも作る事ができます。
例えばラム酒、ウォッカ、ブランデー、焼酎、日本酒などでも作れます。
アルコール度数は高めの35度以上のものがオススメです。
時間が経つと果実から水分が出てきてくる為、液体のアルコール度数が下がってしまい傷みやすくなってしまいます。
35度以上あれば薄まったとしても、アルコール度数が高い状態を保つ事ができる為、長期保存に向いています。
⑤配合のバランス
容器、梅、砂糖、お酒のバランスは4対1対0.8対0.5を目安にして下さい。
あくまでも一つの目安なので梅の量、お酒の量などは自由に変更していただいて構いません。
美味しい梅酒を作るコツ
ただ糖分を減らしたものを作りたいという方もいると思いますが、砂糖の量を減らす事はあまりオススメしません。
砂糖の量を少なくしすぎると抽出に時間がかかる上、梅や果実の味があまり引き出せなくなくなるので美味しく仕上がらないからです。
糖分が気になる方は、飲み過ぎないように注意して糖分の摂りすぎを防技ましょう。
氷砂糖の量を減らさないことが、美味しい梅酒を作るコツです。
⑥果実の取り出す時期と飲む時期
浸け込んでいる果物は途中で取り出す場合もありますし、そのまま浸け込んでおく場合もあります。
梅の場合、長く浸けるとえぐみが出てくると言われていますが、お好みで決めていただいて大丈夫です。
3〜5年くらい漬けてもOKです。
私は自宅で7年漬けた梅酒を飲みましたが、絶品でした!
梅酒はだいたい仕込んでから半年ぐらいが飲み頃になります。
身が柔らかい果物の場合は、形が崩れて液体が濁ってきてしまう為、途中で取り出すようにしましょう。
だいたい3ヶ月後ぐらいから飲めるようになります。
もっと早く飲みたいという方は、お酒の量を減らし浸ける果実や砂糖の量を増やすと通常よりも少しだけ早く飲めるようになります。
⑦梅の処理方法
梅酒につける梅はどんなものでも構いません。
5月、6月辺りになるとスーパーなどで販売されます。
- 買って来た梅を水洗いします
- 竹串またはつまようじでヘタを取りましょう
- 布巾やキッチンペーパーを使い水分を拭き取る
爪楊枝をヘタに軽く押し当てると簡単に取れます。
右側がまだヘタがついていて、左側がヘタが取れた梅です。
綺麗に取れると気持ちがいいですよ〜
梅の水分を拭き取って、基本となる梅酒を最初に作ってみましょう。
⑧基本の梅酒
- 梅:250g (中玉サイズだと約9個で250g前後)
- 氷砂糖:200g
- ホワイトリカー:500ml
容器に梅と氷砂糖を入れてから、容器がいっぱいになるまでお酒を注ぎます。
半年程で梅酒が完成します。
できるだけ涼しい場所に置いて保管し、たまに中の液体を混ぜるために瓶を揺すってください。
アレンジ梅酒のレシピ
ホワイトリカーの代わりに色々なお酒を使います。
ブランデー梅酒
お好きなブランデーを使っていただいて構いませんが、特にこだわりが無ければ果実酒用のブランデーがオススメです。
- 梅:250g
- 氷砂糖:150g
- ブランデー:500ml
ブランデーはお酒自体に少し甘さがあるため、氷砂糖の量を控えめにしています。
お酒の種類によって調整してください。
黒糖泡盛梅酒
- 梅:250g
- 黒砂糖:200g
- 泡盛:500ml
黒糖泡盛梅酒はその名の通り黒糖と泡盛を使います。
今回、泡盛はアルコール度数30度のものを使用していますが、味などのこだわりが無ければ35度以上のものをオススメします。
黒砂糖のコクと泡盛独特の癖が絡まり合い、少し独特な風味の梅酒に仕上がります。
今回は黒砂糖のみ使用していますが、黒砂糖と氷砂糖を半々で使う事もできます。
また今回は一度で全ての黒砂糖を入れましたが、溶けやすい糖分なので2回に分けても入れても良いです。
氷砂糖よりも溶けやすいので、液体を混ぜる際に瓶をあまり強く振らないように気をつけてください。
日本酒梅酒
- 梅:250g
- 氷砂糖:150g
- 日本酒:600ml
日本酒も甘さが含まれているため、氷砂糖の量を少なめにしています。
日本酒梅酒を作るときの注意点はアルコール度数です。
一般的な日本酒はアルコール度数がだいたい15~17度程しかない為、普通の日本酒を使って果実酒を作ると違法になります。
絶対に使わないでください。
最近は梅酒用の日本酒としてアルコール度数がやや高めの20度の物も売られているので、そういった物を使うようにしましょう。
アルコール度数が低い為、使う前に容器をホワイトリカーなどで消毒しておきます。
また、梅から水分が出て薄くなると傷みやすいので、あまり薄まらないように少し多めにお酒を入れおきます。
蓋を開けたり中に物を入れたりなど作業を行う時も、菌ができるだけ入らないように気を付けて下さい。
4種類の果実酒作り
次に果実酒を作ります。
パイナップル酒、ラムチェリー酒、いちご酒にはレモンも入れます。
美味しい果実酒づくりのコツはレモン
果物自体の酸味だけでは氷砂糖の甘さに負けてしまう為、出来上がる果実酒は少し物足りないさを感じます。
それを防ぐためにレモンで酸味を補います。
レモンを入れることで酸味が強くなって、濃厚で美味しい果実酒ができます。
レモンは皮を剥いて輪切りにしておきましょう。
バナナ酒にはカラメルをプラスしていきます。
パイナップル酒
- パイナップルの実:200g(4分の1弱)
- パイナップルの皮:1片
- 氷砂糖:150g
- ホワイトリカー:500ml
- レモン:1 個
パイナップルは普通に食べる時の様に小さく切ってください。
パイナップルの果肉部分だけではなく、皮も入れたほうが香りが良くなります。
「皮」を入れるのがポイントです。
パイナップル自体に甘さがあるので、砂糖は少し控えめにしています。
皮は2週間程、パイナップルの実とレモンはだいたい2ヶ月後に中から取り出してください。
途中で身が崩れてくるようなら、その段階で取り出しましょう。
またパイナップルのヘタからパイナップルが育てる事ができます。
興味のある方は育ててみて下さい。
ラムチェリー酒
- アメリカンチェリー:220g
- 氷砂糖:150g
- ラム酒:500ml
- レモン:1個
アメリカンチェリーはヘタを取って水洗いしたら水気を切っておきましょう。
ラム酒の量は、容器に合わせて加減して上げて下さい。
アメリカンチェリーとレモンは1ヶ月~2ヶ月ほどで取り出してください。
途中で身が崩れてきたら、その段階で取り出しましょう。
今回はラム酒を使用しましたが、ホワイトリカーやウォッカなどでも美味しく作る事ができます。
ラムキャラメルバナナ酒
- バナナ:2.5本分
- 氷砂糖:150g
- ラム酒:500ml
- グラニュー糖:50g~100g
- 水:50ml
容器にバナナ、氷砂糖、ラム酒を250ml入れたらカラメルを作ります。
フライパンの中にグラニュー糖と水を入れてフライパンをゆっくりかき混ぜながら加熱します。
これぐらいの色になったら OKです。
一旦濡れ布巾において温度を下げてから瓶の中に入れます。
真ん中にカラメルの塊ができてます。
このカラメルは少しずつ溶けていきます。
最後に残りのラム酒を注ぎます。
ラム酒の量は、容器に合わせて加減して上げて下さい。
瓶の蓋は熱が完全に冷めてから閉めましょう。
熱いうちに閉めてしまうと、中が真空状態になってしまい開けづらくなります。
2、3週間経つと中のバナナは形が崩れてくるので取り出してください。
ラムとキャラメルとバナナ、それぞれの甘さが重なり合いとても美味しくなります。
飲むときは牛乳で割って飲むのがおすすめ。
果実酒の中でも一番人気なレシピです。
いちご酒
- いちご:1パック弱
- 氷砂糖:150g
- ホワイトリカー:500ml
- レモン:1個
いちごはヘタを取って水洗いし、水気を切っておきましょう。
いちごとレモンは2、3週間経ったら取り出しましょう。
1週間くらいでいちごの赤い色がお酒に移り、いちごの実は白くなります。
ホワイトリカーの量は、容器に合わせて加減して上げて下さい。
美味しそうな梅酒と果実酒の仕込みが終了
4種類の梅酒と4種類の果実酒が仕込み終わりました。
早いものだと3ヶ月、遅いものでも半年後には飲めると思います。
お酒と具材の組み合わせで仕上がりが異なるため、料理好きの方や色々なお酒を飲むのが好きな方にもオススメです。
ぜひ皆さんも作ってみてください。
こちらの梅酒と果実酒は3ヶ月後くらいから飲み始め、美味しく頂きました。
梅酒など長期熟成できるお酒は今でも熟成中です。