今回は、野菜の苗の生育が悪くなった原因や枯れてしまった要因について犯人を探したいと思います。
- 野菜がうまく育たない
- 枯れてしまったけれどその原因がわからない
という方におすすめの内容です。
今回私はスイカの苗を3つ買い、そのうち1つを袋栽培で育てました。
残りの2つはプランターに入れて育てたんですが、植え付けた直後から生育が良くなくて最終的には枯れてしまいました。
このスイカの苗を枯らした原因を探りたいと思います。
今回はスイカの苗を取り上げますが、この犯人はほとんどすべての植物に対して被害をもたらします。
なので野菜を育てていたり、花を育てていたり、もしくは果樹を育てている方も今回の記事はぜひ最後までご覧ください。
家庭菜園のスイカの苗が枯れた状況の説明
ではまずは枯れている様子を見ていただきたいと思います。
こんな感じです。
スイカの苗が生育が非常に悪くて、最終的には枯れてしまいました。
苗を枯らした容疑者の候補
野菜の苗を植え付けた時に、植えた後の野菜の生育が悪い場合どんな原因が考えられるのか最初は広めに考えていきましょう。
①苗自体に問題がある
苗自体に問題がある可能性があります。
例えば、苗を植え付けるタイミングが早すぎた。
苗が小さすぎた可能性も考えられます。
それから逆に苗を植え付けるのが遅すぎて、ポットなどで育てている段階で根っこの状態が非常に悪くなってしまったなども考えられます。
②植え付けた場所の土に問題がある
植え付けた場所の土に問題がある可能性も考えられます。
土壌改良がきちんとされていなくて、pHがおかしかったり排水の不良が起こっていることが考えられます。
あとは肥料が多すぎた、少なすぎた。
もしくは肥料の偏りがあるなど、肥料成分として問題があるということも考えられます。
③病気
3つ目は病気です。
苗が持っている、土の中に病気の菌がいるなどの可能性が考えられます。
例えば根腐病、青枯病、萎凋病だったり様々な病気があります。
その病気によって生育が悪いのかもしれません。
④害虫
4番目は害虫です。
例えば、ネキリムシと呼ばれている土の中にいて植物の根っこを切ってしまう。
そのような虫がいるかもしれません。
それからアブラムシ、ハダニのように葉っぱに付くタイプの虫がいるかもしれません。
⑤環境
その環境が植物にとって良くない可能性も考えられます。
例えば温度が高すぎる、低すぎる。
光が強すぎる、弱すぎるなどそのような可能性があります。
今紹介したように植物を植え付けてその直後に植物の状態が悪くなったとしたら、いろんな要因が考えられます。
なので今回はこの中の1つが原因でしたが、もしかしたらみなさんの育てている植物は私が紹介するものではなく別の要因かもしれません。
別の要因だと対策もまた別になりますのでお気を付けください。
何か問題が発生した時にはすぐに対策を考えるのではなくて、その原因を先に診断することが大切です。
スイカの苗を枯らした犯人探し
ではいったい今回、私のスイカの苗を枯らした犯人は誰なのか?
探してみたいと思います。
こんな感じでピノガールが完全に枯れています。
ずっと生育が悪かったです。
この原因はおそらく土の中にあると思うので、土を調べてみます。
こんな感じに根っこが全然ないです。
こちらも全然ありません。
ここまでいろいろ探しましたが、なかなか見つからないですね。
ミミズしか出てこないです。
原因は違ったんでしょうか?
あれ!?
見てください。
こんなものがいました。
コガネムシの幼虫ですね。
こんな大きいのがいました。
お腹を下にして歩いています。
これは犯人な気がします。
もう一匹いました。
というわけで、今回はコガネムシの幼虫が犯人でした。
苗を枯らせた犯人コガネムシの解説
またしてもコガネムシですね。
以前はコガネムシにイチゴの葉っぱを食べられてしまったんですが、今回はコガネムシの幼虫にスイカの苗の根っこを食べられてしまいました。
こんな感じでコガネムシは幼虫も成虫もどちらも農作物に被害をもたらす害虫です。
幼虫の場合は土の中にいるので見つけづらいです。
例えばヨトウムシという虫の場合、ある程度大きくなってくると最初は土の中にいて夜になると土の表面に出てきます。
ですがコガネムシの幼虫の場合幼虫の間は土の外に出てこないので、土を掘り返さないと見つけることができません。
なので植物を植え付ける前に、コガネムシの幼虫がいない状態を作らないといけません。
ではここからもう少し詳しくコガネムシについて説明します。
コガネムシの成虫と幼虫の特徴
コガネムシの成虫は春から夏まで暖かい時期に現れます。
幼虫は基本的にはずっと土の中にいますが、成虫になると土の表面に表れます。
それから冬は土の中で越冬します。
卵を産むタイミングなんですが、主に夏の終わりころに卵を産みます。
今は8月の下旬ですが、ちょうどコガネムシが卵を産み付ける時期です。
コガネムシの成虫がどのように卵を産むかというと、土に少し穴を掘ってそこに卵を産み付けます。
なので野菜をプランターや畑で育てていて「あれ?地面に穴が開いているな」と思ったらそこをほじってみてください。
そこで卵が産み付けられていたら、コガネムシの卵の可能性があるので取り除くようにしてください。
そのままにしておくと卵から幼虫が孵って、そこで育てている植物にダメージを与えてしまいます。
このようにコガネムシは幼虫が植物の根っこを食べて、成虫が植物の葉っぱを食べます。
なので植物を育てている人にとっては、すごく被害が多い虫です。
私はブルーベリーも育てていますが、ブルーベリーでもコガネムシの幼虫がよく問題になります。
コガネムシの成虫が土に卵を産み付けて、幼虫がブルーベリーの根っこを食べてしまいます。
なのでブルーベリーを鉢植えで栽培をしたり、地面で育てる場合には土の表面に何もしないのではなくて、そこにウッドチップや杉皮を敷いたり、もしくは防虫ネットをできるだけ隙間なく敷いたりします。
そうやってとにかく土にコガネムシが卵を産み付けない工夫をします。
なのでブルーベリーを育てている方はぜひそのような工夫をしてみてください。
コガネムシの駆除方法
次にコガネムシの駆除方法をご紹介します。
捕まえてやっつける
まず一つ目は、捕まえてやっつける方法です。
家庭菜園でしたらこれが一番簡単かなと思います。
地面を掘ってコガネムシの幼虫が出たら、そいつをやっつけてください。
それからコガネムシが空を飛んでいたり、その辺にもぞもぞしていたらそれも捕まえてやっつけてください。
コガネムシは見た目がけっこう可愛いのでやっつけるのはかわいそうだから、逃がしてあげる方も中にはいらっしゃると思います。
でもそれを逃がしてしまうと、それが土に卵を産んでどんどんコガネムシの数が増えて被害が広がってしまいます。
なのでコガネムシはやっつけるようにしてください。
それからコガネムシの仲間の中で、カナブンやハナムグリもいます。
カナブンは金属っぽい光沢があるコガネムシでして、カナブンは植物は食べずに樹液を飲んで生きています。
なのでカナブンはやっつけなくてOKです。
それからハナムグリは花の花粉などを食べます。
ハナムグリもコガネムシのように植物にとって害はありません。
ハナムグリは体に斑点がある、ちょっと可愛らしいタイプのコガネムシという感じです。
ただ野菜を育てていて近くにコガネムシっぽいやつがいたら、ほぼ間違いなくコガネムシだと思います。
それからコガネムシ、カナブン、カブトムシあたりは幼虫の姿がすごく似ています。
なので花壇で土を掘っていて「あれこれコガネムシの幼虫かな?」「それともカブトムシの幼虫かな?」と思うことがあると思います。
それはほぼ間違いなくコガネムシの幼虫です。
コガネムシの幼虫は土の中にいます。
カナブン、カブトムシの幼虫は土の中よりは腐った木の中や植物性のものがいっぱい含まれている場所で育ちます。
なので普通の土の中にいた場合にはコガネムシと考えてください。
それから幼虫の動きでも見分けることができます。
コガネムシの幼虫は地面に置いておくとうつ伏せで歩いていきます。
カナブンの場合これが変わっていて仰向けで動きます。
背泳ぎのような形で動きます。
この歩き方でも見分けられると思います。
それから畑とか家庭菜園をしている庭、プランターの中でしたらほぼ間違いなくコガネムシと考えてOKです。
雑木林の中で出てきたら、カブトムシやカナブンかもしれません。
農薬を使う
2つ目の方法は農薬を使う方法です。
農薬には2つのタイプがあります。
粒状のもので土に混ぜて使うタイプのものと、水に溶かして散布するタイプのものです。
植物をたくさん育てている方やコガネムシの被害をとにかく抑えたい人、コガネムシを捕まえて自分でやっつけるのは嫌な人は使ってみてください。
それからブルーベリーを育てている方でしたらウッドチップや杉皮を使ったり、防虫ネットを使ったりしてとにかく土の中にコガネムシを潜り込ませないという工夫をするのもいいと思います。
農薬は使っていい野菜、使用方法、使用回数が決まっています。
必ずルールを確認して使ってください。
野菜が枯れた原因は?まとめ
今回は、野菜の苗が生育が悪くなったり枯れてしまった原因はいったい何なのか?と推理をしました。
私の場合にはコガネムシの幼虫がプランターの中に入り込んでいるからでした。
私が被害にあったのはスイカの苗だったですが、他の野菜の苗でもだいたい同じように被害に遭います。
なので植物を育てている方は本当にこのコガネムシに注意してください。
見つけたらやっつける、もしくは農薬を使う、土に潜り込ませないようにするなど工夫をしてぜひ対策を取ってください。
こちらの動画でも紹介しています。